【刀剣乱舞】双子審神者と刀剣男士【参】 (ページ14)

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第2話季節探しページ14

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「はははっ！いやぁ、すまんすまん！まさか泣くほど怯えられていたとは思ってもなかったぜ！」
「あやまってゆるされるとおもったらおおまちがいなんだぞ！」

謎の物体の正体が分かり、安堵のあまり泣き出してしまった謙信はぽかぽかと胡座をかく鶴丸の事を殴っていた。
しかし、この本丸に来たばかりの刀剣男士と既に最大練度にまで達している刀剣男士の力量の差は、誰から見ても歴然だった。
実際、鶴丸は謙信に殴られているにも関わらず、平然とそれを受け入れている。

「んで、鶴さん。一体どうしたんだ？こんな朝早くから」
「実は秋田に用があってな」
「僕に…？」

秋田が不思議そうに顔を傾げると、鶴丸は「そうだ」と言って頷いた。

「まあ、まずはこれを見てくれ」

そう言い、鶴丸はぽかぽかと殴る謙信を片手で止め、胡座を解いて立ち上がると、障子の方へ向かった。
そして障子に手を掛け、ゆっくりと開く。

障子の向こうには一面の白が広がっていた。

「わあ…！」

短刀達はその白に驚きと感嘆が入り交じったような声をあげた。
毛利、日向、謙信はこの本丸に来て初めて見る光景だったため、より目を輝かせた。

一面の白の正体は、雪であった。

目を輝かせる短刀達を見て、鶴丸はまた満足そうにに微笑んだ。

「どうだ？秋田。久し振りに…」
「はい！行きましょう！！」

鶴丸の言葉を聞き、鶴丸が何をしようとしているのか察した秋田は興奮した声で言った。

━━━━季節探しへ！！

＊

そうと決まれば、秋田の行動は早かった。
寝巻きから内番服へと着替え、朝餉は誰よりも早く、尚且つ半日動き回っても十分な程の量を食べた。
一期からはよく噛んでゆっくり食べるようにと注意を受けたが、今の秋田はそんな余裕などなかった。
出陣や内番があると思ったが、鶴丸が大和と撫子に言ってくれたのか、どちらもなかった。

季節探しとは、文字通り「季節を探す」ことだ。
この本丸の鶴丸と秋田によって行われるもので、季節を感じるものを探しては嬉しそうに大和や撫子、親しい者達に報告する。
最近は極となった秋田の出陣が多く、なかなか出来ないでいたが、少し余裕が出てきたため、することになった。

久し振り━━ということで、秋田はどうしてもわくわくを抑えることが出来ないでいた。