【刀剣乱舞】双子審神者と刀剣男士【参】 (ページ13)

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第1話或る日の朝ページ13

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秋田と鶴丸の出会いからしばらく経ち、現在。
未熟であった本丸は、みるみるうちに力と成果を上げていた。
新たな刀剣男士も顕現し、本丸の所々からは様々な声が聞こえ、活気溢れる場所となっていた。

そんな頃。
短刀部屋で目を覚ました秋田は、外が少しばかり明るいことに気が付いた。
不思議に思って布団から起きようとするが、部屋の冷ややかな空気に触れ、すぐに思い直した。
好奇心旺盛な秋田は、何故外が明るいのか気になったが、刺すような寒さがそれを拒んだ。
暖かな毛布を頭まですっぽりと被り、ぎゅっと己を抱きしめるように縮こまった。

━━━━否、縮こまろうとした。

毛布を頭に被った瞬間、何者かにそれを剥ぎ取られたのだ。
その瞬間、秋田の身体全体に冷えた空気が鋭い刃のように突き刺さった。
あまりの寒さに秋田の眠気は一気に冷める。

頭は冴えたが、一体何が起こったのか分からない秋田はきょろきょろと周りを見渡した。
秋田の周りに寝ていたはずの短刀も、何事かと目を覚ます。
そして、秋田の目の前には、秋田の毛布をその身に包んだ「何か」がいた。

「お、何だ。敵襲か？」

秋田の後ろからひょこっと現れたのは薬研だ。
敵襲と言う割には、薬研の顔は笑っている。

「んむ…って、な、なんなのだこれは！！」

秋田の隣の布団で目を覚ました謙信景光は、もこっと不自然に盛り上がった毛布を見て絶叫した。
寝起きだというのにわなわなと震え、未だに寝ているマイペースな五虎退の元へ飛ぶように行き、勢い良く身体を揺すっている。
目には涙が浮かんでいるが、流さまいと必死に堪えている。

謙信のためにも早く正体を明かそうと秋田が毛布に手を掛けた。
━━━━その時だった。

「わっっ！！！」
「「うわあああッッ！？」」

白い布団を吹き飛ばし、現れたのはまた白。
驚いた短刀達の反応を見てその白━━━鶴丸国永は満足そうに笑った。