それでは、また明日(緑)

37 緑side ページ37

会議ダルい。
もーちょい内容のあること話せばええのに
会議をする事で満足するタイプの古いヤツが多過ぎる。


まあ、俺は出世したらこういうのも変えていきたい。


ダラダラと時間が過ぎる。
Aさんとデートするチャンスやったのにぃ！


会議が終わって
喫煙所でタバコ1本吸うて
スマホを取り出した。


よし、Aさんに電話する。


出ない。


まあええか。



ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…

Aさんかな！


スマホの画面を見て俺は固まる。


「…」


それは元カノからの着信。
出るかどうか悩んだ。


「…出んとこ」


1度切れてまた電話がかかってきた。

んーー、こんままにしとくんも煩いな。



「…もしもし」



『忠義』



「…なに？」



『いや、あの東京転勤になったって聞いたから』



「……」


『教えてくれてもいいじゃん』


「で、何の用？」



『…あのね、会えない、かな？』



「なんで？」



『大事な話があるの』


「今話したらええやん？」


『会って話したい』


「…」


『お願い、1回だけでいいから』


「…今どこ？」


俺は会社を出て元カノとの待ち合わせ場所へ向かった。


まだ大阪におった頃付き合ってた元カノ。
彼女が東京に引越しして
遠距離恋愛になって上手くいかなくて
別れたんやけど。


ていうか、アイツが東京でオトコ作ったんやんけ。俺振られた方やねんけど。


しかし、断れない自分が悪い。

待ち合わせのホテルのカフェで
元カノは先に座ってカフェラテを飲んでいた。



『忠義』


「…久しぶり」


全然変わらない
キラキラした雰囲気と
まるでまだ付き合うているかのような
そんな表情で。




「で、なに？」



『どこ住んでんの？今？』


「それ、言わなあかん？」


『…怒ってる？』


「ていうか、もう俺ら別れてるやんか」


『ごめん、そうだよね』


「…誰に東京転勤の事を聞いたんか知らへんけど」


『忠義、あのさ、やり直さない？私たち』



「…ごめん、彼女おるし無理」



『…だよね。忠義モテるもん』



「…」



『離れて毎日心配で心配で耐えられなくて』



「…俺はお前だけやったし。離れて信じられへんくなったんやろ」




『…やっぱりやり直せない？』



「悪いけど無理」






あんだけ好きやったオンナやのに。
今は彼女の一言一言にムカついてまうし

早くAさんに会いたい。
それしか頭に無かった。

38→←36

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す