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「サッサと嫁にでも行ったら良かったやんけ」
『すいませんね、貰い手が居なくて』
「見る目ない奴ばっかりやんな」
『…はは』
じゃあ村上は？って言いたかったけど
ぐっと堪えて残りのパスタを口にする。
村上は
同期の子とサッサと結婚して
子供が2人いる。
あの子の方が
私より先に村上に告白したんだっけ。
結婚式辛かったな、はは。
それ以来
大した男に出会えず
付き合っては別れ
今は彼氏いない歴そろそろ1年。
『はぁ…』
「ため息つくと幸せが逃げるで？」
『それ昭和、今は令和』
「ははっ」
。
「Aさん、良いですか？」
『大倉課長』
課長のデスクに呼ばれ
資料を渡される。
「僕がまとめたパートさんへの課題と現在の出来高です。良かったら目を通してもらって間違ってるとこあったら教えてください」
『…すご』
「…ん？」
『いえ、あ、あのいつの間にこんなパートさん達とやり取りしたのかな？って思いまして』
「あー、アプリ使いました」
『アプリ？』
LINEみたいな会社のコミュニケーションツール。
私をはじめこの課の人間は殆ど使っていなかったそれ。
「これで一人一人面談したんですよ」
『これ使ったこと無かったです』
「大阪支社では全てこれで連絡してたんで。みなさんここはどうやってやってはるんですか？」
『…口頭か、社内メールとかですかね』
「それは回らない訳ですね」
少しため息をついて課長がメガネを直す。
「明日の朝礼でアプリの活用徹底するように伝達しますね」
『…はい』
「じゃあ、チェックよろしくお願いします」
課長がまとめた資料。
私が何年も掛けてパートさんと電話したり会って積み重ねてきたものを一瞬でやり遂げられてしまったような、そんな悔しさで溢れる。
何だったんだろうな、私のやってきたことって。
。
「おい、A、△×社さんから外線2番」
『ありがとう』
村上から電話を貰うと
大口のクライアントさんからで。
『…申し訳ございません！！』
それは、私の大きなミス。
来季契約出来ないかもしれないぐらいのもので。
ベテランの癖に初歩的なミスから積み重なって
私は落ち込みに落ち込んでいた。
クビかなー。
飛ばされるかなーー。
「おい、そんなに落ち込んでやんとさっさと帰ろうや」
『うん、でも…』
村上に促されてもデスクに突っ伏して起き上がれなかった。
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sangozygo(プロフ) - やすこさん» やすこさぁぁぁん！いらっしゃいませ！最近書いてないんですけど読んでくれる人がいる限りがんばりまーす (2021年7月9日 16時) (
レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
やすこ(プロフ) - お久しぶりです。また、一人で、キュンキュンしながら一気読みでした。村上さんの優しさがたまらんです。言われたい。大倉氏も年下だけど、いい。すごくいい。貴方の前でしか呑まないです。そして、sangoさんのお酒の知識にいつも勉強になります。また、待ってます。 (2021年7月9日 8時) (レス) id: ece002bc32 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - まりえさん» まりえさん、ありがとうございますっ。何か浮かんできたら課長書きたいなあとは思ってるのですが…予定は未定です。頑張ります(笑) (2021年1月13日 20時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kuraさん» kuraさーん、いつもありがとうございます。年下敬語伊達メガネ、私の好きを詰め込みました(笑) (2021年1月13日 19時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kururiさん» kururiさん、初めまして。コメントありがとうございますっ。楽しんでもらえたなら幸いです。また良かったらきてくださーい。 (2021年1月13日 19時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sangozygo
| 作成日時：2020年12月23日 20時
