29 緑side ページ29
押してもダメなら引いてみな。
昔からようある作戦をしたつもりは無くて
本当に1度フラットな関係になって
よく考えて欲しかっただけで。
ずっと強引に押し続けても
Aさんにその気が無かったなら
良い関係を作れる訳もなく。
「はぁ………………」
何も無く金曜を迎える。
今日は歓迎会をやってくれるって
幹事のミヤタさんが俺に場所を教えてくれた。
畳のある個室。
長いテーブルが2つあって
10人ずつ座れるようになっていた。
『課長って彼女いるんですかあ？』
「えっ」
『知りたい知りたい』
若い女の子達が
お酒を持って俺の周りに陣取る。
積極的なんはええんやけど。
「彼女はおらんけど、好きな人はおるよ」
『ええーーー』
『誰ですかーー』
「ははっ。別に言う必要あらへんやろ」
そう言うと女の子たちは黙ってしまった。
…良かった…根掘り葉掘り聞かれたらどうしようかと！(笑)
と、遠い席に座るAさん。
その隣に村上さんがビール瓶を持って座ったのが目に入った。
「…………」
何話しとるんやろ。
相変わらず仲良さげやんな。
Aさんも酔うてまったら
村上さんの前であんな顔してまうんやろか？
あー、今すぐ隣行きてぇ。
酒が進む。
酔っ払いてぇ。
しかし、会社の人ばっかやし
羽目が外せない。
飲み会が終わり
これで帰れるって思うたのに
『課長ー！二次会行きましょー！！』と
女の子たちに腕を掴まれる。
おいおい、帰りたいんやけど。
Aさんが幹事のミヤタさんと話してる。
なんか、顔色良くない気がして
呑み過ぎたんちゃうかな…？
「…大丈夫ですか？」
『課長………』
さすがに気になって声を掛けた。
大丈夫？帰れる？
『…大丈夫じゃないです』
「え、じゃあ誰かに送って貰っ…」
『課長じゃないと大丈夫じゃないです』
「えっ」
『課長がいいです』
「よ、酔うてます？」
『少しだけ。悪酔いまでいってません』
「……」
『ちゃんと気持ちの整理出来たんで』
「すみません、僕たち帰ります。今日はありがとうございました」
Aさんの手を取って
タクシーを拾う。
ぽかんとした会社の人達。
「僕の好きな人はこの人です」
その後の会社の人達のことは知らん！
知るか！今はAさんだけでええ！
『課長…』
「僕の家で良いですか？」
『…はい』
これ、俺を選んでくれたって事でええよな？？
違ったら嫌やで？？
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sangozygo(プロフ) - やすこさん» やすこさぁぁぁん！いらっしゃいませ！最近書いてないんですけど読んでくれる人がいる限りがんばりまーす (2021年7月9日 16時) (
レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
やすこ(プロフ) - お久しぶりです。また、一人で、キュンキュンしながら一気読みでした。村上さんの優しさがたまらんです。言われたい。大倉氏も年下だけど、いい。すごくいい。貴方の前でしか呑まないです。そして、sangoさんのお酒の知識にいつも勉強になります。また、待ってます。 (2021年7月9日 8時) (レス) id: ece002bc32 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - まりえさん» まりえさん、ありがとうございますっ。何か浮かんできたら課長書きたいなあとは思ってるのですが…予定は未定です。頑張ります(笑) (2021年1月13日 20時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kuraさん» kuraさーん、いつもありがとうございます。年下敬語伊達メガネ、私の好きを詰め込みました(笑) (2021年1月13日 19時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kururiさん» kururiさん、初めまして。コメントありがとうございますっ。楽しんでもらえたなら幸いです。また良かったらきてくださーい。 (2021年1月13日 19時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sangozygo
| 作成日時：2020年12月23日 20時
