36(完結) ページ36
空きっ腹に飲んだのと疲れからか
ものすごく酔いが回ってしまった。
お店を出て渋谷くんがタクシーを拾う。
揺られて眠気が襲ってくる。
あくびを噛み殺したら
渋谷くんの右手が伸びてきて。
あたしの頭を右肩に誘った。
渋谷くんの肩に寄り掛かって目を閉じた。
「着いたよ。起きて」
「ごめ、寝ちゃった」
タクシーを降りて渋谷くんのマンションへ。
お水を貰ってコートを脱いだ。
「Aさん」
「なに？」
「Aさんが好き」
「あたしも」
「俺と付き合ってくれる？」
「うん」
「…Aさん？」
「なに？」
「なんか言いたいことあるなら言うて？我慢するのナシやで」
「えっ」
「別に何言われても引かへんし。Aさん溜め込むからちゃんと吐き出してや」
なんで渋谷くんにはバレてしまうんだろう。
そんなこと一言も言ってないのに。
「…あ、あのね。付き合ってすぐで…こんなこと考えるの変かなって思ってて…」
「うん」
「いきなりで引くと思うけど…その、渋谷くんと…そのうち…結婚…出来たらいいなぁなんて」
「…」
「ごめ、引くよね。ごめん、忘れて」
。
。
。
。
「なんや、そんなことか」
「えっ」
「俺は…Aさんが運命の人やと思うてるよ」
「え…？」
「分かりにくいか？よし、じゃあ聞いて？」
「うん」
渋谷くんが正座した。
つられて私も正座した。
背筋をピシッと伸ばして
渋谷くんが大きく息を吸った。
「結婚を前提に僕とお付き合いして下さい」
「…」
「あかん？」
「あかんくない…」
「なんやねん、その下手な喋りは。もう」
渋谷くんが強く私を抱きしめる。
い、息苦しいぐらい強く、強く。
「…大好き」
「やっと言うてくれた」
「渋谷くん…」
「俺も大好きっ」
終わり
。
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sangozygo(プロフ) - やすこさん» ありがとうございます(о´∀`о)元彼ほんとにあかん男でしたね…wその分の渋谷くんの優しさが引き立ちましたw(*´Д`)ﾊｧﾊｧ (2018年1月19日 20時) (
レス) id: 2d16d0288e (このIDを非表示/違反報告)
やすこ(プロフ) - お疲れ様です。元彼の行動やら言動に何言ってる！って思い、渋谷さんに優しくされたらキュンキュンして、一喜一憂してました。 (2018年1月19日 14時) (レス) id: 6c276f17d6 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - れなさん» 付き合わない選択肢は珍しく無かったです(いつもならありそうなのがバレてますねw)( ´艸｀)ﾑﾌﾌ (2018年1月19日 7時) (レス) id: 2d16d0288e (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - ばなぽさん» なかなか最後まで別れられなくてどうなるのかなぁと私も心配してました(笑)いやぁ渋谷くんと付き合えて良かった…(*´Д`)ﾊｧﾊｧ (2018年1月19日 7時) (レス) id: 2d16d0288e (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - がくたんさん» ありがとうございます！元彼のテーマは釣った魚に餌をやらないでした。暴力ふるう訳でもないけど行動や言動の1つ1つが嫌な奴でしたwリアルを感じてもらえたなら何よりでございます(*´Д`)ﾊｧﾊｧ。また冬のまほろばにお邪魔しに行きますね(о´∀`о) (2018年1月19日 7時) (レス) id: 2d16d0288e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sangozygo
| 作成日時：2018年1月3日 20時
