フレンチトースト 5 (緑)

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緑side



バイト先にAちゃんおらんで良かった。


ラーメン食べてたら


いつの間にか、ものすごい人に囲まれてて。



お店にも迷惑かけてまった。


しばらくこの辺来ない方がええなぁ。


コンビニもちょくちょく行っとったし。


Aちゃんのうちが近いし。





…イヤやな。


…窮屈やな。






一緒に暮らしたいって言うたのは
焦ってたからじゃなくて。

心から、Aちゃんと一緒に居りたいって思ったからなんよ。





なのに、なんでだめって言うん？



俺だけがそんな気持ちやったん？




そうじゃないって言うてくれて
大事な事だからって
焦って考えたくないって。




俺だけいてくれればそれでいいって。


ほんま？



言いたい事あったら言うてよ。





大「Aちゃん…」





「なに？」




大「我慢してへん？」




「してないよ」




大「寂しい思いさせてへん？」





「大丈夫」









大「…あ。そういえば…ごめん、今年大阪ドームでカウントダウンやる…」




「おお。凄いね〜」




大「ごめん。誕生日一緒におれへんかも」





「大丈夫だよ。元旦誕生日なんてお祝いしてくれるのなんて親だけだし(笑)」




大「それでも…お祝いしたかったな…」





「たーくん…」





大「…ごめ、今日ちょっと…不安定やな…」



後ろからぎゅっと抱きしめて
落ち着くまで目を閉じた。



どうしたんやろ、俺。



なに焦っとんのやろ。







Aちゃんの左手が俺の頭まで
めいいっぱい伸びてきて
よしよしと撫でる。

ほぼ指先やけど…。





「大丈夫だよ」




大「…うん」

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