いばらの涙 (青) (ページ13)

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目覚めたらベッドの上。

まだ外は真っ暗。

隣で彼が寝てる。

のどかわいた…。

お水…。

暗がりの中キッチンへ行って

冷蔵庫を開けて

水のペットボトルを取る。

フタを開けて全部飲み干して

空のペットボトルをゴミ箱に捨てた時

後ろから

「…さっきの子？」

声をかけられた。

何も言わず逃げようとしたら

腕を掴まれて

「なぁ、大丈夫なん？酷いことされとらん？」

大きくて優しそうな人。

「誰か分からへんけど、死なんといてな…」

ぎゅっと抱きしめられた。

そこで部屋の電気がついた。

「おーくら、なにしとん？」

「…ヤス。なぁこの子傷だらけやん、お前、なにしとんの？」

「おーくらには関係ない。その子離せや」

「いやや」

「離さんと、おーくらでも許さへんで」

「離せや。ほんま、お前殺すで」

「…離してください」

おーくらさんの腕を解いて
彼のもとへと急ぐ。

「な？こいつは俺がおらなかんねん」

そして、おーくらさんの前でキスをした。

「おーくら、もう帰って」

寝室に2人で戻ると
強く抱きしめられた。

「おーくらに触られたとこどこ？」

「ここ…」

二の腕を差し出すと

優しくそこに唇を這わせる。

「あとは？」

「だきしめられたから、背中とか…そのへん」

ワンピース脱がされて

背中や肩を撫でられて
また唇を這わせる。

「あとは？」

「もう大丈夫」

「A」

「お前がおらなあかんねん」

「おれ、お前がおらな生きてけへんのやって」

「どこにもいかんといて」

「おれのそばにおって」