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すーちゃんと街で別れて帰宅すると
食事の準備をした。
今日は飲むだろうから
小鉢で沢山用意しようと
リフォームした台所で頑張った。
あ、このタイルも
大変だったけど張って良かったなあ。
古い民家を3人で
少しずつ手直しして
ボロボロの内装も今ではオシャレなカフェ風。
そのうち隆平さんが帰ってきて
彼もお酒を買ってきていた。
「ただいま」
『隆平さん、おかえりなさい。すーちゃんがケーキ持ってきてくれた』
「ごめんな、勝手にオーダーしてもうた」
『いいよ、すーちゃんのケーキ美味しいもん』
「まだ、忠義帰ってきてへんの？」
『まだだよ』
「先に飲むのもなぁ……」
『主役居ないのに飲んじゃダメ』
「Aは堅いなぁ…」
『そんなことないよ』
隆平さんは
意地悪く笑って
買ってきたワインを開けた。
そして、3つあるうちの2つのグラスにワインを注いだ。
「乾杯」
『もう』
忠義が帰ってきた頃には
隆平さんは出来上がって
珍しく私の目の前で
忠義に絡むのだった。
「ちょ、隆平やめて」
「んー、」
『……あ、私、お風呂入ってくる』
「悪い、」
その日の夜
忠義は部屋に帰ってこなかった。
渡せなかったな、イヤホン。
朝、新聞を読みながら
コーヒーを飲んでいると
眠そうに忠義が2階から降りてきた。
目が空いてないのに
器用にネクタイを結んで。
「おはよ…………」
『おはよ。飲む？』
「おん、頼む」
忠義の分のコーヒーを淹れると
昨日渡せなかったプレゼントを差し出した。
『1日遅れたけど。お誕生日おめでとう』
「ありがとう。うわ、イヤホンやん。また無くしてもうたから嬉しい…」
『無くさないでよね』
「…なんでやろな、俺すぐ、イヤホンどっかにやってまうねん」
『知ってる』
「もう出る？」
『そうだね』
私と忠義は一緒に家を出て駅へ向かった。
「A」
『ん？』
右手を掴まれて
ぎゅっと握り返すと
恥ずかしそうに前を向いて歩く忠義。
私は
他に何も要らないから
時間が止まってくれたらいいのに、と
そう願った。
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sangozygo(プロフ) - まるちょさん» まるちょさん初めまして。倉丸担さんから褒めてもらえると嬉しいです。最初にこのおはなし書いてから3年経つのですが色んな曲を聴きながら読むのも良いですね (2020年5月14日 9時) (
レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kukuさん» kukuさんがりょんぴ忘れるなんて！(笑)しかしこの倉丸はとてもいい…とても…ドーナツあげてるりょんぴ、出番少なくてごめんなさい(笑) (2020年5月14日 9時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
まるちょ(プロフ) - はじめまして。まるちょです。 あとがきでノルスタジアの話があって思ったんですけど、エイトじゃなくてKingGnuというバンドのTheholeという曲もこのお話とあってていいですよ！ 倉丸担の私に取っては最高でした！ (2020年5月13日 20時) (レス) id: 370e25f79f (このIDを非表示/違反報告)
kuku(プロフ) - あっ、りょんぴいたね。それ忘れちゃうぐらい倉丸に引き込まれてましたー！りょんぴはドーナツあげてる方でキュンとしてます((´艸｀*)) (2020年5月13日 19時) (レス) id: 77b505d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kukuさん» 世の中には沢山の愛の形があるんだなあと最近よく思います。りょんぴかませ犬でごめんなさい(笑) (2020年5月13日 18時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sangozygo
| 作成日時：2017年7月1日 10時
