3 どこかで見たことある… ページ3
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入学式が終わっても夢が終わることはなかった
ずいぶんリアルで長い夢なんだなって思うだけ。
リアルと違う設定がある
実家だけど実家じゃない感じ
だってこの家は新築で引っ越してきたばかり
風磨にも「幼なじみなのに家が遠くなった」と何故かムスッとされる。
幼なじみって現実にはいなかったから新鮮で毎日が楽しく感じてきていた。
高校一年生の私はまるで人生二周目だけど母校ではないしクラスメイトも全然知らない人たちだらけ
女子はキラキラな今時の子たちだし、男子は風磨と同じくらいアイドルみたいな子もいてこの高校は芸能人だらけかよと疑いたくなるくらいだ。
よく見るとこの人もテレビで見たことがあるような…
「ねぇ風磨」
「なぁに？」
「ちょ、近いからもう少し離れてよ！」
「だってAが呼んだんだろーが」
「てかさ、あの男子どこかで見たことあるんだけど風磨は知ってる？」
私が指差した子はふたりいて
一人目は背が高くてハーフの子。笑い声が特徴的でいかにも陽キャな人。
二人目は雰囲気は風磨と似ていて早速女子人気が圧倒的に高い人。
この人たちってバラエティー番組でよく見かけた気がするんだけどなかなか名前が出てこない。
風磨はまた膨れながら「知らねーの？」といい教えてくれる。
「あいつらはジェシーと田中樹つって、まあ樹とはすぐ仲良くなったけどな。ジェシーもおもしれー奴だぞ」
「なんか風磨と気が合いそうだね」
「俺は誰とでも合わせるけど？」
風磨ってなんで私の夢に出てきてんだろう、とボーッと見つめているといきなり風磨が顔を覆って教室から出ていってしまった。
「君、Aちゃん？」
声のする方を振り向くとさっきまで指を差していた田中樹が満面の笑みでいた。
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作者名：珊瑚礁 | 作成日時：2024年1月8日 14時
