15 イラっとしただけ ページ15
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ずんずんと早足で歩く風磨の後ろになんとか着いて行こうとする私
やっぱり風磨、怒ってるよね…？
「風磨、あの」
「後でジェシーに謝れよ」
てっきり電話に出なかったことに対して怒られると思っていたから発せられた言葉に少し驚く。
そうだ私、ジェシーくんからも逃げたんだ
告白されて風磨と樹くんに見られて…
私ジェシーくんに酷いことした
またあの切ない表情させてしまってる。
「風磨、ジェシーくんの連絡先知ってる？私、ジェシーくんにちゃんと言わないと」
「知ってるけど、何？A、ジェシーと付き合うの？」
「そうじゃなくて！ちゃんと考えるからって、って風磨には関係ないでしょっ！」
「ふ〜ん。お前も何気におモテになられるのね」
「うるさいっ」
そして風磨からジェシーくんに電話してもらい私は謝った。
「ジェシーくん、お友達からでいいかな？入学してからまだ１ヶ月も経ってないし、それに気持ちは嬉しいから」
『オーケー。Aちゃんからのいい返事待ってるからね。おやすみ』
「うん、おやすみジェシーくん」
電話を終えて風磨にスマホを返す
風磨はずっと眉間に皺を寄せてこちらを睨んでいた。
「な、なによ風磨」
「な〜んか、イラっとしただけ」
最近の風磨は何かとめんどくさい。
私に男の友達ができるのを目の前にしてヤキモチ妬いているみたい？
「風磨」
「なんだよ」
「今日はいろいろごめんね。良かったら家に来て晩ご飯食べる？」
「………行く。」
「じゃあ、お母さんに電話しなきゃ！風磨が来るよって」
「おばさんの手料理か〜、久しぶりだな！めっっちゃ楽しみなんですけどぉ〜」
あ、いつもの風磨に戻ったみたい？
慣れないスキップをしながら私たちは、バカ話をして新築一軒家を目指していくのであった。
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作者名：珊瑚礁 | 作成日時：2024年1月8日 14時
