【wrwrd】無能に扮して (ページ32)

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西「わたしは西郷といいます。こっちが坂本さんです」

坂「さ、坂本です...目的地はその、倭国...でして」

「西郷さん、坂本さんですね！倭国ですか、丁度私たちも倭国へ向かっていたところです！」

西郷、坂本という名前に少し既視感を覚えつつ、偶然にも行き先が同じであった二人の船をを曳航する準備に取り掛かった。

曳航をしている最中、彼等にはこちらの船に乗ってもらうことになった。彼らの船の中には一応部下を二人乗せているためきっと大丈夫なはずだ。

にしても、

「お二人とも、こちらのクッキー食べてみます？知り合いのお店で作っていただいたものなのですが...」

西「あぁ！すみません、ありがとうございます！」

坂「え、あ、すみません...」

まぁ目が合わない。これでもかってくらい合わない。坂本さんはもしかして人が嫌いなのか....？？？それともただ警戒しているだけ？？

う～ん...？？？

坂「あっうっめぇ！」

突然大きな声がしてびっくりしたが、声は出なかった。危ない。いつもの調子だったら変な叫び声を無様にさらしてるところだった...。
というか、普通に声きけたぁ...。ちょっとうれしい。

西「あっ本当ですね！！美味い！...坂本さんｗｗそんな目ぇ輝かせてｗｗｗｗ」

坂「うるっせぇなぁ....ｗ」

「美味しいですよね～！私も大好きなんです！」

坂「へっ？あっ、はい、お、美味しいです」

あぁ～....話しかけない方がよかったかな...。
そうこうしているうちに、部屋の扉が叩かれて開けると、そこには私の部下が立っていた。

「A様！！そろそろ倭国です！無線で通信をお願いします！！」

「わかりました、すぐ向かいます。お二人はここで休んでいますか？後からお呼びしますよ」

私がそういうと二人は小さな声で話し合って、そして再度こちらへ向いた。

西「いや、私たちも行きます。向こうにつく前に何か聞かれたら私たちがいた方がいいでしょうし」

「あぁ、それもそうですね。すみません、ありがとうございます！」

結局三人で船の上へあがり、私は無線で連絡、二人は待機していた。

「さ、西郷様！坂本様！ご無事でしたか！！」

倭国の港へ着いて、国からの遣いの人が港へ到着するとその人は彼ら二人にそう駆け寄っていった。

さ、坂本様....？西郷、様....？

まさか...国のお偉いさん...？？？？

私はとんでもない人たちとご一緒していたみたいです....！！！！