ウソップ ページ37
ウソップ「おーい！A！見ろよこれ！」
私の耳に届く太陽のように明るく透き通った声。
A『んー？うわっ！毒々しい色の魚！』
ウソップ「だろー！？こんな魚見た事ねぇよな？」
私の目の前に嫌な方面で色鮮やかな魚をぶら下げてケラケラと笑う。
A『もー！気持ち悪いから早く逃して…ゴホッゴホッ！！』
ウソップ「A！大丈夫か！？発作か！？すぐにチョッパーを！」
慌てるウソップの腕を掴み引き止める。
A『大丈夫だから…』
掴んだ手を解かれ、握られる。
片手は私の手を握り、片手は私の背中に。
大きな手で背中を摩りながら私をゆっくりと日陰に連れて行き座らせてくれた。
ウソップ「無理すんなよ？」
心配そうな顔をして私の顔を覗き込む。
ウソップ…私がこの船に乗るきっかけをくれた人。
生まれ付き身体が弱く、発作を起こしてばかりの私は生きてきた殆どの時間を病院で過ごしていた。
でも病院なんて退屈ばかりで気分の良い日なんかは抜け出して出歩いたりもしていた。
その出歩いている最中に発作を起こしてしまい、倒れかけた時…私の身体を支えてくれたのが彼だった。
ウソップ「お、おい…大丈夫かよ？」
A『ゴホッ…貴方は…？』
ウソップ「俺様はキャプテン・ウソップ！勇敢なる海の戦士だ！」
A『海の…戦士…ゴホッゴホッ！！ねぇ…私を拐ってくれない？』
ウソップ「な、何言ってんだお前？」
そりゃそうよね。
突然こんな事を言われたって戸惑うに決まってる。
A『私の命は海に捨ててしまいたいの…それだけなの！』
もう自分の命は残り少ないと理解している。
だからこそ…夢にくらい縋り付きたくもなるというもの。
私の鬼気迫る勢いに押されたのか彼の喉が鳴る音が聞こえた。
ウソップ「お前…」
A『私の名前はA、馬鹿みたいなお願いをしてるってちゃんとわかってる！けど！もう私には時間がないの…ゴホッ…ゴホッゴホッ！』
ウソップ「わ、わかったわかった！だがよ、生憎俺は船長じゃねぇんだ…船に乗せるには船長の許可がいる訳でだなぁ…」
A『船長に…会わせて』
ルフィに大雑把ながら説明をするといとも簡単にサニー号へと乗る許可を得た。
そして今に至る。
病院から抜け出して辿り着く先はいつも海で…。
海が私を呼んでいるような気がしてならないんだ。
母なる海…この海に私の命を…。
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三月兎(プロフ) - アスカさん» 嬉しいコメント有難うございます(*´ω`*)！リクエスト頂けるだけで嬉しい限りですので、楽しんで読んで頂ければ幸いですっ♪ (2021年1月15日 19時) (
レス) id: ccf41c5869 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - いえいえ！とても楽しみにしてました！リクエストに答えて書いていただき、ありがとうございます！ (2021年1月14日 23時) (レス) id: cd30bf2e89 (このIDを非表示/違反報告)
三月兎(プロフ) - アスカさん» 大変お待たせ致しました(´；ω；｀)！こちらの短編がもういっぱいになってしまったので新しくPart3にてUPさせて頂きました！！長らくお待たせして申し訳ございませんm(_ _)m (2021年1月14日 18時) (レス) id: ccf41c5869 (このIDを非表示/違反報告)
三月兎(プロフ) - アスカさん» こちらこそ嬉しいコメント有難うございますっ(*´ω`*)！！ペドロですね、かしこまりました！出来る限り早くアップしたいと思いますのでもう暫くお待ち下さいませ！！ (2020年12月29日 14時) (レス) id: 44b29c4604 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 好きなキャラに限ってこういった作品が少ないので、今回読めてとても嬉しく思っています！これからも頑張ってください！それから、リクエストで、ペドロをお願いしてもよろしいでしょうか？ (2020年12月29日 0時) (レス) id: cd30bf2e89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三月兎 | 作成日時：2020年8月21日 15時
