クラッカー2 ページ21
何で今更そんな事を言うの…？
ずっと欲しかった言葉…でももう遅いよ、クラッカー。
A『私も貴方を愛してる…でも私は…んっ』
強引に口を塞がれる。
何度も角度を変えて私の唇を求めにくる。
クラッカー「…兄貴にお前を渡したくねぇ」
A『ん…無理だよ、もう決められてしまった事だもの』
クラッカー「ならせめて…結婚前にお前の全てを俺にくれよ」
辛そうな声。余裕のない顔。
こんなクラッカーを見るのは初めてで…愛おしいと心から思った。
頷いた私に深くキスをして押し倒す。
A『クラッカー…ソファでなんて…』
クラッカー「ベッドに行く時間すら惜しいのさ。早く…お前が欲しい」
初めての行為で何度も涙を流した。
その涙は痛みからなのか、悲しみからなのか私にはわからないけれど…その度にクラッカーは涙を拭い、優しくキスをしてくれた。
……………。
クラッカーが床に座り込み、ソファでまだ息の上がっている私の髪を撫でる。
クラッカー「やっぱ…ダメだ」
A『クラッカー…？』
クラッカー「お前を渡したくねぇ」
はぁ…何度言えばわかってくれるんだろう。
A『無理だって言ってるじゃない。もう結婚は決まってるんだか…』
私の言葉を無視して勢いよく立ち上がる。
クラッカー「直談判してくる」
は？何言って…。
クラッカー「正直な所、兄貴と結婚させる話もお前の家との繋がりを強固にしたいってだけだ。だったら相手は別に兄貴じゃなくて良い訳だろ？」
まぁ…理屈的にはそうだけど。
クラッカー「って事でまずは兄貴の説得からか…ちょっと行ってくるから大人しく待ってろよ」
そう言って私のおでこに唇を落として部屋から出て行った。
突然のクラッカーの行動に呆気にとられるしかなかった私は言われた通り部屋で大人しく待つ事にした。
数時間経って部屋に戻ってきたクラッカーの口からは思いもよらない言葉が出た。
クラッカー「選手交代だ！お前の結婚相手は俺！…まぁ結婚式まで日にちがあまりねぇから忙しくはなるが…そこは愛の力で乗り越えてやるから心配するな！」
クラッカーのご機嫌な様子を見るに事実なのだろう。
笑って私を抱き上げるクラッカーにキスを送る。
クラッカー「俺の愛しの花嫁さん、もう一回しようぜ？今度は余裕を持ってたっぷりと愛してやれるからよ」
これは政略結婚という名の恋愛結婚。
【サイレンヘッド様リクエスト】
クラッカー
リクエスト有難うございました(*´ω`*)！
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三月兎(プロフ) - アスカさん» 嬉しいコメント有難うございます(*´ω`*)！リクエスト頂けるだけで嬉しい限りですので、楽しんで読んで頂ければ幸いですっ♪ (2021年1月15日 19時) (
レス) id: ccf41c5869 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - いえいえ！とても楽しみにしてました！リクエストに答えて書いていただき、ありがとうございます！ (2021年1月14日 23時) (レス) id: cd30bf2e89 (このIDを非表示/違反報告)
三月兎(プロフ) - アスカさん» 大変お待たせ致しました(´；ω；｀)！こちらの短編がもういっぱいになってしまったので新しくPart3にてUPさせて頂きました！！長らくお待たせして申し訳ございませんm(_ _)m (2021年1月14日 18時) (レス) id: ccf41c5869 (このIDを非表示/違反報告)
三月兎(プロフ) - アスカさん» こちらこそ嬉しいコメント有難うございますっ(*´ω`*)！！ペドロですね、かしこまりました！出来る限り早くアップしたいと思いますのでもう暫くお待ち下さいませ！！ (2020年12月29日 14時) (レス) id: 44b29c4604 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 好きなキャラに限ってこういった作品が少ないので、今回読めてとても嬉しく思っています！これからも頑張ってください！それから、リクエストで、ペドロをお願いしてもよろしいでしょうか？ (2020年12月29日 0時) (レス) id: cd30bf2e89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三月兎 | 作成日時：2020年8月21日 15時
