夢主さん、ようこそ万国へ (ページ7)

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餅との日々7 ページ7

電伝虫が目を閉じて何も話さなくなった。
そんな電伝虫をツンツンしてみる。反応はない。

「すぐに此処へと来るそうだ」

『プリンさんですか？』

カタクリさんが頷く。
妹さん…一体どんな人なのかな。やっぱり身体大きいのかな。

コンコンコン。

「来たな」

本当に早いな！
扉が開けられた先にいたのは…何と可愛らしい女の子。私と変わらない身長だ！

「忙しい所悪いな」

「カタクリ兄さんが私に頼み事なんて珍しいもの！私に任せて！！えっと…あの方が？」

『Aといいます！！よろしくお願いします！』

大きな声で挨拶をするとプリンさんは「こちらこそよろしくね」と可愛い笑顔を向けてくれた。
こんな笑顔見せられたら惚れない男いないだろう！

「早速だが、行くとしよう」

「え？カタクリ兄さんも付いてくるの？」

「無論だ。万が一Aに何かあっては困る」

プリンさんの顔が驚きに満ちている。
そんなプリンさんを前にして、私を抱っこするカタクリさん。
だから…恥ずかしいんだってば！！
ほら、プリンさんが驚き通り越して凄い変顔になっちゃってるじゃん。

「行くぞ」

こちらの世界のカタクリさんはとても自由人なのかもしれない。
私の世界にいた時はかなり気を遣ってくれていた
のか…。

お城を出ると大きな街があった。
すごーい！！
カタクリさんやプリンさんは街の人から人気があるのか頻繁に話しかけられている。
そして街の人から好奇の目で見られる私…。

服や雑貨と様々な物を買い揃えて行く。
流石にお店の中では私を降ろしてくれたし。

「次は下着を見たいから兄さんはお店の外で待っててね」

「…わかった」

何で一瞬不服そうな顔をしたんでしょうかね！？
下着をプリンさんと見ているとプリンさんが「質問があるの」と話始めた。

「Aさんて、兄さんとどういう関係なの？」

うわ…直球だな。

『えっと…あ、愛し合ってる…はずです」

「恋人って事？」

『え！？ど、どうなんでしょうか？』

「やだ、私が聞いてるのに！」

クスクスと笑われてしまった…。
そういえば私とカタクリさんは…恋人なんだよね？

「あんな兄さん、初めて見るの。何だかとっても幸せそう。Aさんのお陰なのね」

そう言って微笑むプリンさんの顔もとても幸せそうで…カタクリさんは良い妹さんを持っているんだなと心が暖かくなった。