３月某日、歌い手始めました【浦島坂田船】 (ページ3)

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あっという間に、その月は来ていた。

でも、その人は、復帰(？)した。
ストーカー被害にあっていたらしい。
リスナーをかばって……なんて素晴らしい人なんだ。

私は、一緒に歌うという願いが叶うチャンスだ、と思った。

『よし、これでいいよね？』

手短に紹介文を書いて、動画を投稿する。

『まぁ、一回目だし、歌もたいして上手くないから、どうせ叶わないんだろうけどさ。』

声優業をやっていながらも、そう感じる。

そういえば、うらたんも歌い手さんだったよね。

『人気歌い手か……。ほど遠いなぁ。』

うらたんはすごいと思う。歌唱力抜群で、声優もやってて……。

『ﾁｪｯ、才能の塊め～!』

私が一人でうらたんに羨み(恨み)の念を送っていると、ピンポーンとインターホンがなった。

あ、そうそう、一人で歌い手を始めるにあたって、一人暮らしを始めたんだった！

『はーい、今出まーす。』

ｶﾞﾁｬ、とドアを開けると目の前には高身長、テライケメンのお隣さん。

セ「あ、こんにちは。Aさん、実は料理作りすぎちゃって、もらってくださいませんか？」

手には大量のマカロン。
どこのどなたがこんなもの作りすぎるんだよ～ッ！しかもマカロンとか好きすぎる！と内心思いつつ、

『ほんとですか!?マカロン大好きなんです、ありがとうございます。……女子力高いですね、ちょっと憧れます…！どなたにあげるんですか？』

マカロンをつくる機会なんて、そうそうないでしょう…(

セ「あぁ、今日友人たちが来るんです(笑)流石に一人で食べませんから。」

ニコッとイケメンスマイル。

『一人で食べる人だってここにいますよー(笑)って、ご友人ですか、なら、友会てきな？』

セ「あ、すいません。一人でって…良ければ、一緒に食べませんか？その友会はまだ時間あるので、うちにでも。」

『あ、じゃあ、行きます！ちょっと気になりますし(笑)』

そうして、私はおとなりさんの家に行った。