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鬼のように日課が政府から送られてきている。
それはもうこんのすけがサバ落ちしそうなくらい。
こんのすけってサーバーとかあんのかな…?
『ちょっともう誰がこんなにやれるんだよバカッ!!』
「大将、やるしかねぇだろう」
隣で厚が必死に背伸びをして私の肩を叩く。
涙がちょちょぎれそうだ。
ひとつ鼻をすすり、高専に警備部隊を用意できない旨を伝え三部隊を結成しそれぞれ任務に送り出した。
警備には当たらないが何かあったときのために第四部隊は残しておくことにした。
昇給試験があるからと言ってこちらを疎かにしてはならないからだ。
後悔はしたくない。どちらも大切な存在になりつつあるけれど、やっておいた方がいい方は昇給試験だと思ったからそちらに少しだけ重きを置く。
「(おーい!A聞こえる??)」
『(五条さん、どうしました?)』
こんのすけのスペア鈴を彼に渡しておいたら通信が入る。今日誰も男士がいないからだろうか。
それとも、任務??
それ一番最悪です。
「(今日お昼食べに行かなーい?)」
『(すみません、暫くは忙しいので不要な通信も控えてください。霊力がもったいないです)』
それだけ言ってブチッと遮断した。
なんだあの教師は。仕事をしろ。
彼女が欲しいなら合コンにでも行け。
かなり当たりが強くなっているが、今日から本当に彼女は多忙な日々を送っている。それはもう今までとは比べ物にならないだろう。
「主っ!検非違使ぜよ、!」
『はぁ!?こんなときに、皆気を付けてっ、』
通信があったのは丁度こんのすけを付けていた第二部隊。陸奥守吉行を隊長とした部隊だ。
練度は低くないが隊員には不動行光と今剣がいる。
彼等もたくさんの死線を掻い潜ってきているが、短刀が無事に帰還できる可能性はあまり高くない。
力強く右手を握りしめて執務室で頭を抱える。
隣の厚が今にも転送装置に走っていきそうになったのを腕を掴んで止めさせる。
「なんでっ!今行かないと主っ!!」
『私達が行っても足手まといだし、他の部隊に何かあった時対処できるのは私達だけなんだ』
私にできるのは刀の神様にお願いして彼等が生きてここに帰ることができるよう祈るだけ。
唇を噛みしめる厚の頭を撫でてこんのすけと通信を繋げ続ける。彼等には出発前にできるだけの陣を付与してある。絶対に大丈夫と何度も唱えた。
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shino - こんな感じの作品待ってました!続きがすごく気になります更新頑張ってください! (2021年12月31日 18時) (レス) @page12 id: 71258e6710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さんふね | 作成日時:2021年7月29日 8時