第十話 大きな悲哀 2 ページ21
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リムル視点
Aが丘に一人で歩いた行く処を見たというソウエイの報告を聞き、
俺はベニマルと二人で様子を見に来た。かなり気持も落ちていたようだし、
俺の自己満足ではあるが声をかけようと思っていた。つい数分前までは。
「大賢者さん、実行をお願い。」
そういった彼女はひどく弱った声だった。なんで泣いてるんだよ、なあ…A。
彼女は泣いていた、誰よりも綺麗に涙を流していた。俺らは息を呑む。
そして、彼女が能力が進化したことなど大賢者に聞かずともわかった。
Aの綺麗な黒い髪は、藍色の含んだ黒に染まった。まるで今を表すかのように。
風に揺れる短い髪は孤独と哀愁を含み悲しく映しだされる。
そして彼女は震えた声で話し始める。おそらくスキルの大賢者にだろう。
「ねえ、私ね。愛することができても、愛されることは慣れていないの。
愛されるってどういう感覚なのかもあまり知らない。いつか私を愛してくれる方は、
いるのかしら。昔のことだけど私は男性から暴行を受けていたの。妹に言えなかった。
身体だけしか愛されなかった。そんな私を愛してくれる人はいるのかしら。」
その言葉に俺もベニマルも戸惑った。普段穏やかに笑う彼女の過去が。
彼女の強さに隠れていた、心の脆さがあることに。
「ソウエイ、お前は知っていたのか。Aの過去を。」
隠れていたソウエイが姿を見せ、” 知らない。 ”というように首を振る。
俺は胸の苦しさに耐えながら、Aを守りそして笑顔でいられるように傍にいよう。
こんなにも苦しくそしてひどく綺麗に泣くAを守りたいと思った。
「あのさ、俺Aが好きだわ。あいつが泣くのはどうも心が痛くてたまらない。」
俺の言葉に二人は驚くことはなかった。
二人も俺と同じ気持らしい。
彼女の涙で変わった、Aは本当に神族なのだと再確認することになった…。
「なあ、A。ずっと笑っていてくれよ。」
彼らの胸の絞め付けは決して気のせいではなかった。
森のざわめきと共に、Aが流した涙は土の肥料となり大地を支えるのであった。
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シリアスは此処で終わり。
次回から原作通りに書きます。
会社は行きたくないですが頑張ります。
主ちゃんの闇を書きたかった山北でした。
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朱里(プロフ) - 続けてすみません。第十三話のエレンの名前が〇〇〇になってます。意図的だったらすみません (2021年12月11日 19時) (
レス) @page27 id: 1848b8e1d2 (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 楽しく読ませていただきました！第四話から出でくる〇〇〇ジンとはどのキャラですか？ (2021年12月11日 19時) (レス) @page7 id: 1848b8e1d2 (このIDを非表示/違反報告)
山北(プロフ) - ユトさん» ユト様→ご指摘ありがとうございます。訂正致しましたのでご覧になってまた違和感がありましたらご指摘お願い致します！ (2019年4月14日 19時) (レス) id: 79f5829be5 (このIDを非表示/違反報告)
ユト(プロフ) - とても面白いです！あと、ミリムの名前は、ミリム・ナーヴァですので訂正お願いします。 (2019年4月13日 6時) (レス) id: 7c4b452e79 (このIDを非表示/違反報告)
山北(プロフ) - 暇人114514号さん» 暇人114514号様→いつも読んで頂き有難う御座います。名前が同じとは光栄です笑 また、更新していくのでもしよろしければ又宜しく願い致します笑 (2019年4月4日 17時) (レス) id: 760c82b915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山北 | 作成日時：2019年3月20日 0時
