～SMILE AGAIN ～明日の記憶『Masaki Aiba』5 (ページ12)

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もう少し・・・ページ12

「今朝ね、夢を見たの」

ベッドの中、雅紀くんの腕の温もりはとっても気持ちよくって

目を瞑ったまま、その鼓動に耳を澄ます。

雅紀「夢・・・？どんなの？」

「子供がいたの。私の手に繋がれた小さい手の子が私をママって呼んで。
パパって呼ぶ先には雅紀くんが居て・・・赤ちゃんを、抱っこしてたの」

雅紀「まじで！！」

「うん。こんな日に、こんな夢見たのってなんなのかなー？って。
願望？予知夢？とかって思って。
なんか、むくれてた自分が馬鹿らしく思えて来てね」

雅紀「ここに、俺の・・・ううん、俺達の子供来るのかな？」

雅紀くんは、私のお腹に手を伸ばしてさすった。

雅紀「春・・・だと、年明け？」

指折り数えてるのはきっと・・・

きっと、今すぐにでも欲しいんだろうな？

でも・・・でも、私は・・・

「雅紀くん。今日ね、お客様と話してて思ったことがあるの」

雅紀「なに？」

優しい目をして見つめられると、言い出せなくなりそう。

これまでも私のわがままをたくさん、受け入れてきてくれてたのに

ここまできてまだ、そんな自分のわがままを言っていいの？

あんなに考えて悩んで答えを出したっていうのに

決めたことなのに・・・！！

雅紀「・・・仕事、辞めるの嫌になった？」

「まさきくん・・・！！なんで・・・あ・・・！」

雅紀「わかるって、Aの考えてることくらい」

全然、仕事の話出なかったでしょ？今日。

気を使ってるのかな？とも思ったけど、あんなに頑張って頑張って、結果出たっていうのにさ。
なーんか、わざとその話は避けてるようにも見えたからさ。

続けたいんでしょ？もっと、もっと。

全部、全部私の心なんかお見通しなんだね？

でも、もう少し・・・

もう少しだけ、この仕事続けたいの。

・

胸につかえた気持ちをさらけ出してしまった。