鈍感な期待 (ページ8)

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「俺の事嫌いなのかと思ってた」
『はい？』
「それは同意？」
『いや、疑問？なんでそうなってるんですか？』

んー、と顎に手を持ってきて斜め上を見上げると

「話しかけても目合わないし」
「同い年なのに基本的に敬語だし」
「そもそも話しかけられるの避けてない？」
「この前の飲みも俺いたから帰ったの？」

よく喋ること、ほんとに
そんなに追い詰めないでよ
警戒してるだけで嫌いじゃないんだから

『嫌いじゃないですよ』
「ほんとに？」
『話しかけられて目合わないのも敬語になるのも人見知りなだけ、、、だよ』
「人見知りなんだね」
『あと、この前の飲み会帰ったのはなんか疲れちゃって、慣れてないから』

そうなんだー、と大きく伸びをするとさっきより近い位置で頬杖をつく

「じゃあAちゃんって呼んでもいい？」
『……はあ！？』

何その距離の詰め方
私知らないその距離の詰め方
普通に苗字にちゃんが相場じゃないの？
相場も何も知らないけど

ほら心の中でこんなに自問自答するなんてあまりにも動揺し過ぎてるし

「え、だめ？」
『ダメじゃないけど』
「じゃあ明日から俺の事大我くんね？」
『え？』
「はい、言ってみな、大我くん」

京本くん、そんなキャラだったっけ

勝手に一匹狼タイプだと思ってたよ
学内で誰かと歩いてるの見た事ないし

『勘弁してください』
「まぁ、これからに期待だね」

パソコンを開いててよかった

多分今私顔真っ赤だ
パソコンがなかったら隠せてなかった