書道ガール【乙骨寄り】※あまり夢主に対して里香ちゃん里香ちゃん言ってないので書き直し (ページ16)

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アンコールは、お呼び出ないのページ16

「…………」

ぎゅっと下唇を噛み締め目に涙を浮か

べながら乙骨の袖をつかむ

「大丈夫だよ。呪い…低級の群れって言ってたよ」

「頼んだ(明太子)」

『………だから真希ちゃんしかり棘くんしかり自分たちで対応できるのに……！！」

《ひそ…ひそ…》

呪いの姿が分からない以上文字を何にするか悩んでいると視界の端に魚の形をした呪いが実体化していてあたりには腐敗臭も微かに漂っている

《ずるいよママ…お兄ちゃんの方が多いよ》

《ダブりは交換しよう》

(何これ何これいっぱい出てきたんだけど)

「早く帰りたいなら頑張ろう(高菜明太子)」

『うぅぅ………まずは〝餌(これ)〟と集(これ)』

少し離れた場所に二つの呪字を展開させる。その字に引き寄せられるように呪いが湧き出てくる。その度に腐敗臭も徐々に強まっていた

《おなかすいた》

《ごはんまだ？？》

《金木犀の香りだぁ》

《迷子のお知らせです》

「いくら何でも多すぎ…」

呪字に引き寄せられまるで水族館のイワシの餌付けショーのように球体を模しながら集まり始める呪霊に狗巻は襟元を緩め戦闘態勢に入る

『棘くんさらに纏める？』

「いや。あとは任せろ(おかか。こんぶ)」

「！そんなに近づいたら危な―――」

〘爆ぜろ〙

はっきりと告げられた言葉を体現するかのように呪霊の群れは激しい爆発音と爆炎に包まれぼとぼとと墜ちていく

「えっあっそっか。もう終わりか」

「終わった(ヅナ゛マ゛ヨ゛)」

(めっちゃ声枯れてる…！あっだからのど薬)

『終わったよね。帳もう解除してもいいんだよね』

「うん」

「あがらない!!(おかか!!)」

「どうしたの？」

『棘くん？？』

様子がおかしい雰囲気に２人も帳に触れるが一向に上がる気配はなくまるで黒い壁があるように感じた

「あれ？本当だ。帳が上がらない。これじゃあ出られないね」

『異変に気付いた補助監さんが救難要請してくれると…！！！』

突如背後におぞましい程の殺気を感じ冷汗が垂れる

(うわ…うわあ…なんか居(お)る…どうしよう…何書けば…)

(なんだこの呪い…！！今までとは気配が…)

【ゾんば】

「？？」

『「！！」』

何かを察し狗巻は紫を乙骨側に突き飛ばした。その直後キィィイィインという不快音とともに紫が立っていた場所に閃光が走る