新たな赤く光る蝙蝠の羽。 クラリア ページ36
バタンッ。
ベットの下から生える植物の蔓が腰を抱えてぐにゃっと歪む。
赤色のサテンのカーテンから漏れ出る光は寝起きの目元には眩しすぎるくらい、さんさんとした暖かい日光だった。
植物、板、日傘…色々な物が突き出ているベッドの裾を引っ張り、裾で目を擦る。
そのまま目を擦りながら重たい寝起きの体を起こし、手を床につかせながらも立ち上がる。そのベッドを見ながら立ち上がった少女は苦笑いを浮かべた。
その少女は紅魔館当主のレミリア・スカーレット、そして次世代当主のフランドール・スカーレット。それに続き、次世代の次世代当主…クラリア・スカーレットだった。姉譲りの輝く金髪。そして吸血鬼特有の深紅の瞳に大きな蝙蝠の翼。そして幼い身体。
「あーあ。またベッドがぐちゃぐちゃ…。また咲夜に頼んでベッドごと取り替えて貰わないとね…。じゃ無いと寝れないや…。」
その言葉を言った後、無言でクローゼットの前に行き、そこにクラリアはしばらく立ち尽くし、クローゼットの中にある赤い深紅のドレスを取り出し、あっという間に身につけた。
「身だしなみはちゃーんとしなくちゃね。だってクラリアは何年経っても女の子なんだから。
お洒落はしなくちゃ意味が無いもの。」
その時、突然屋敷で働いている妖精メイドが自室のドアを勢いよく開けた。妖精メイドは焦り、驚いた表情で此方を見る。
「クラリア様!!!やっと起きたのですね!!良かった…。随分と長くお昼寝していましたよ。おはようございます。」
そのメイドが言うには私は結構眠っていたみたい。私の感覚では2日ぐらいだったかな…。まぁ、あんなに眠っていればベッドもぐちゃぐちゃになることだった。
「そして、クラリア様。現在幻想郷では外来人が多くいます。ですので博麗大結界に亀裂が入りそうなのです。そんな事態の中、私はクラリア様の監視を任されていました。この私、感涙しすぎて溶けてしまいそうです…。」
そう言いながら頭を下げて涙目になるメイドに、きょとんとした顔のクラリアがメイドに近づき、首を傾げながら行った。
「ねぇ…。話は大体分かったわ。なんだか博麗大結界が壊れそうなのよね?だけれど…外来人って何かしら?その言葉。私には初耳なの。」
その発言を聞き、メイドはあたふた説明しようとするが、言葉が詰まり、上手く喋れなくなっている。
「外来人…。とても面白そうな名前じゃない…!!!!」
少女は、目を開き、ニヤリと牙を見せ、笑った。
眠りに覚めた小さな魔法使い 詩乃→←お母さん、大好きだよ!! 桜
5人がお気に入り
「募集企画」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サクラドール・フューラースカーレット(プロフ) - お話がいっぱいになった為続編を作ります! (2021年4月1日 23時) (レス) id: b68c219d90 (このIDを非表示/違反報告)
若草。@ねむねむ星人(プロフ) - はじめまして、若草と申します。更新をさせていただきます。 (2021年4月1日 21時) (レス) id: 0df262be83 (このIDを非表示/違反報告)
かぽなん(プロフ) - 更新させていただきました (2021年3月17日 21時) (レス) id: 0de375209c (このIDを非表示/違反報告)
かぽなん(プロフ) - 初めまして、かぽなんです。更新させていただきます! (2021年3月17日 20時) (レス) id: 0de375209c (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪@低浮上(プロフ) - 更新しました! (2021年3月4日 17時) (レス) id: 52e526ba44 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サナティ x他7人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2020年10月20日 17時