【募集企画】東方幻想記録物語 4巻 (ページ8)

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店仕舞い和華ページ8

漫画を読み終わった後、夏は爆睡し始めた。
(私も寝たい…)
和華は重くなる瞼と格闘する間もなく眠りに落ちた。

外から途轍もない轟音が聞こえる。
和華は身の危機を察知し、パッと起きた。夏はまだ爆睡している。呑気な奴だ。
気がつくと、空から隕石が降り注いでいた。

「どういうことだ…」

和華は呆然とした。上で子供らしき人物が隕石を落としている。
(もう一回死ぬのは面倒だ。)
和華はこたつに入ったまま、周囲の土を変化させ和華と夏の周りにバリアを創った。

「起きて。店仕舞いの時間だから。」

夏の腕を揺する。程なくして夏が飛び起きた。

「うおぁっ！何これ！うるさい！」

「君が一番うるさい。とりあえずバリアを作ったからまだ慌てなくて大丈夫だよ。
…店仕舞いだ。」

和華は有事に備えて作っておいた四次元ショルダーバックにこたつetcを収納した。夏は呆気にとられて見ていた。

「ごめん、少し疲れた。どこか安全な場所知ってる？」

「それより今の収納術！あなたの能力ですか？」

「まあそうとも言うかな。私の『変換する』能力で作り出した物だから。兎にも角にも今は避難だよ。」

ふらつく体を何とか起こし、和華は夏に安全な場所まで移動させて貰った。
夏の能力は瞬間移動。普段あまり使うなと言い付けられてはいるものの、今は緊急事態だからと瞬間移動を行使していた。
着いた先は、神社だった。夏曰く、かの有名な博麗神社との事だった。と言うことは博麗の巫女として名高い博麗霊夢も居るのだろうか、と和華は思った。

「ここに居れば多分安全です。」

夏は言った。
すると背後から、見覚えのある巫女服の女性が来た。

「あら夏、その人どうしたの？」

その人は、ゲームでよくみた姿だった。
黒髪、赤くて大きなリボン、巫女服。
その女性は、紛れもなく博麗の巫女である…

博麗霊夢だった。