霊感 珠城 ページ49
「行っちゃったなぁ」
原理は全く理解できないが畔は夕闇に消えていく。
外れにある、見渡せば鬱蒼と生い茂る深緑。時間という概念そのものが錆びついてしまったようなこの屋敷を、人は恐怖の対象として見るのだろう。
異様な空気い包まれ、この季節だというのにどこか肌寒さを感じる。
極めつけは、この音か。
幽霊なんて生まれてこの方一度だって見たことは無い。
でも、ある。いつだって其処に居る。
始めてその存在を感じたのはいつだっただろうか。
独りで街を行く宛もなく彷徨った。
全部が灰色にしか見えなくて、意味もなく息をして、何故自分はこんなことをしているんだろうと疑問を感じているときだった。
キーン、と、不快感を覚える高音域の音が響いた。
その音は横に立ち並ぶ五階建てのビルの屋上から聞こえて来た気がして、歩みを止め上を見上げた。
そこには…―――、
何も居なかった。
後から聞くに、そこはジサツの名所だったらしい。
その日から同じような音が何度も聞こえるようになった。
とある少女が教えてくれた。
『珠城が向いてる先にはいっつも浮妖がいるよね』
さっきから高音域の耳鳴りが凄い。
何だって見えやしないけど、畔の言っていた亡霊が居るのは間違いじゃない。
最後まで念を押され、その癖置いていって、この場に居るのは警戒した妖夢と俺だけだ。
無茶なんてしない。
ただ、出来ることを出来る範囲でするだけだ。
死ぬなんて、こっちから願い下げだ。
懐の硬質で黒く光る愛用品を弄りながらそんなことを考えた。
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彼岸花＿毒 - 更新しました。 (2019年7月16日 1時) (
レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花＿毒 - 臼井咲さんありがとうございます！ 更新します (2019年7月15日 23時) (レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
サナティ(プロフ) - 更新しました！ (2019年7月15日 18時) (レス) id: 1a8f9f7b82 (このIDを非表示/違反報告)
サナティ(プロフ) - 更新します。 (2019年7月15日 17時) (レス) id: 1a8f9f7b82 (このIDを非表示/違反報告)
臼井咲(プロフ) - 一応お話しは作りました！後は彼岸花さんができるまで待機です！ (2019年7月15日 15時) (レス) id: 505560354e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サナティ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2019年6月16日 17時
