25..臣side ページ25
.
訳もなく夜のコンビニへと繰り出すと
そこには見覚えのある姿。
隆二の想い人が
店からいそいそと出てきた。
声をかけようかと思ったけど
何故か立ち止まって
被ってたパーカーのフードを戻し
サングラスも外して
両腕組んだまま様子を伺う。
平然と俺の目の前を
通り過ぎていって。
袋の中に顔突っ込んでるけど
何してんの一体…笑
明日隆二に教えてやろーとか思って
秘かに笑ってたら。
よろっとコケそうになってて…
俺は咄嗟に走り出して
その身体を抱きかかえた。
ギリセーーフ…
まじで焦った…
前見て歩けよ…ばか…
そんでAの背中沿うように
そのまま支えてたら…
あ、何か良いかも。とか思って。
時間も時間だし
予期せぬ密着にちょっと興奮して。
何食わぬ顔でその態勢を保つ俺。
けど即効でバレて腕を掴まれる。
振り返ったA。
何かすげー嫌そう。
かつ冷たい顔。
普通キャッとか
辞めてくださいよーとか言って、
可愛く恥ずかしがんじゃないの？
初めて貰ったその反応に
面食らう俺。
臣「何？離して欲しいの？」
そう言ったら黙って前向いて俯いちゃって。
何で…こんな嫌がられる訳？
つかあの日隆二がずっとAの事
抱きしめてたって聞いたけど？
隆二は良くて俺はだめって？
そもそも俺が助けて転ばずに済んだのに
何その反応。
まじで調子狂う。
あ……何だ。
耳赤くなってんじゃん。
覗きこんだら顔はもっと赤く上気してて。
あ…A照れてんだ。
照れてそーいう反応なんだ。
へー。
強がって隠しちゃうタイプなんだ。
ちょっと興味が湧いてきた。
違う反応が見たくなって
とりあえず頬を軽く摘んでみる。
したら眉を下げて困ったように
見つめてくるAが居て。
ついイタズラ心が騒ぎ出して。
次は何しよっかなーって
俺も目線を外さない。
何か雰囲気違うじゃん、
おぉ化粧してんのか、
あどけない素顔のA。
色が乗ってちょっと大人びたA。
どっちが隆二は好きなんだろ。
なんて思いながら
Aに褒めた。
したら……
思いっきし突き飛ばされて、
今度は俺がコケそうになった。
何…やっぱ俺嫌がられてた？
ぐるぐる不穏な空気が
俺の中で渦巻いて。
お先に失礼します
とか言われちゃう始末。
立ち去ろうとするその腕に
俺は手を伸ばした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 753人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「登坂広臣」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sana(プロフ) - のぞみさん» ｷｭﾝｷｭﾝ落ちてたようで安心しましたっ(*´ｪ`*)毎日…はふ…鼻血が…(*´ω｀*)笑 応援なんてそんな…本当感謝です(T_T)！！ (2015年9月20日 22時) (
レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - きゃなさん» 隆二さんにｷｭﾝｷｭﾝありがとうございますっ(*^^*)♪まだ第三章の移行準備出来てなくてごめんなさいっ！その言葉で力がみなぎりますっ(:_;)！！ (2015年9月20日 22時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ - キュンキュンが止まりません！本当毎日楽しみにしている小説です！これからも応援しています！ (2015年9月20日 8時) (レス) id: bea0b9fdde (このIDを非表示/違反報告)
きゃな(プロフ) - もうほんとに隆二くんにキュンキュンが止まりません！続きめちゃめちゃ楽しみにしてます！ (2015年9月19日 17時) (レス) id: 4ad988ee63 (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - ゆきさん» ｷｭﾝｷｭﾝ嬉しいですっ(*´ω｀*)♪詰め寄ってごめんなさい。笑 頑張って早く書き綴りますっ！19時の謎、隆二さんの優しさ溢れてしまいそうですっ(*´ｪ`*)！天然故、いらん事も第三章でポロリ発言しちゃいますっ笑 (2015年9月19日 8時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sana | 作成日時：2015年8月28日 20時
