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「これは…」
「フェイク動画の顧客リストだ。
この中に、景山を陥れようとした人物がいる」
みんなの間に困惑と動揺が広がる。
誰もが息を呑む。
そこにあったのは、
《 依頼人 hunter 魁皇高校教師 》
景山さんを陥れたのはこの学校の教師であるという事実。
その事実を知った瞬間、1人の先生の顔が浮かんだ。
簡易的に貼り付けりただけの、薄っぺらい笑顔。
かつての私のような。
あの人がhunterなんじゃないかと、思ってしまった。
あの人ならきっと、何とも思わずに景山さんを陥れることができる。
そしてきっと、景山さんを自 殺に追い込んだという自覚もない。
「これで少しは、気持ちが変わってくれたかな」
先生の言葉に顔を上げた。
気づけば先生はみんなから距離を置いた場所で、こちらを見据えている。
先生はみんなに訴えかける。
「勿論これだけじゃ証拠にならないし、まだ背後に大きな力が働いてるかもしれない。
だからこそ、ここで退く訳にはいかないんだ。
景山の死を無駄にしない為にも。
もう二度と、景山のような犠牲者を出さない為にも。
俺に、協力してくれないか」
最初に声を上げたのは瀬尾君だった。
「先生が言ってた、駄目だった時、傷つくどころか手遅れになるんじゃないかって。
犯罪者のレッテルを貼られて、普通の道を歩けなくなるんじゃないかって」
「そんなことにはさせない!
全ての責任は、俺が持つ」
力強い言葉だった。
「口ではなんとでも言えるよ」
兵頭君が訝りを含んだ眼差しで先生を見遣る。
その視線を、先生は正面から受け止めた。
「だったら、これから証明してやる」
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さな×りお(プロフ) - 緑えいたぁーさん» えぇ…ありがとうございます! めっちゃ嬉しいです更新頑張ります! (2019年5月3日 20時) (レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
緑えいたぁー(プロフ) - さなさんとりおさんの書くお話が大好きです!いつも楽しみにしています!もしかしたら歳近いんじゃないかな〜って思ったりしたりしなかったり…御二人のファンとしてずっーと応援してます! (2019年5月2日 22時) (レス) id: 847f0c09f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さな×りお | 作成日時:2019年4月24日 22時