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「私が寝てる間、みんなは何をしてたんですか?」

「今日はフェイク動画を撮った犯人を、郡司真人警部補に探してもらっている」

今回は生徒ではなく警察に対する課題、ってことなのか。

「今回も、クラスの中に犯人がいるんですか?」

「ああ」

「先生は犯人が誰か知ってるんですか?」

「目星はついてる」

「…もし、刑事さんが間違えたら?」

「5人、死んでもらうことになる」

「5人…」

「警察は捜査のプロだからなぁ」

冗談のように言う。

「さあ、そろそろ授業の時間だ」

先生は椅子から立ち、私に手を差し伸べた。

「立てるか?」

「はい」

1日中湿布を貼って安静にしていたからか、痛みはだいぶ引いていた。

でもさっきみたいに立ち上がった時ふらつきそうだし、せっかくなのでその手に捕まらせてもらう。
屈んだ先生の上着から、何かがちらりと顔を覗かせた。
なんだろう?
それを視線で捉えて、凍りついた。

拳銃。

「どうした? 蒼井」

恐る恐る先生を見上げる。

先生は笑みを浮かべて、私を見下ろしていた。

多分、気づいてる。
私が拳銃に気づいたことに、気づいてる。

「…なんでもないです」

引っ張られ、立ち上がる。
引っ張る腕の力は頼もしいくらい強くて、
今はそれが、なんだか怖かった。

先生の助けを借りなくても自力で歩けそうで、私は先生の手を離し、準備室を出ようと歩みを進める。

「蒼井」

ドアノブに手を掛けた時、背後から先生は言った。

「余計なこと言うなよ」

バレてた。
私が寝たふりをして、こっそりパソコンの画面を盗み見していたこと。

私は逃げるようにドアを押し退け、教室へと向かった。

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さな×りお(プロフ) - 雨傘 空さん» 勿体ないお言葉…!ありがとうございます!!とっても励みになります! (2019年4月13日 12時) (レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
雨傘 空(プロフ) - 文章表現がとても好きです……!いつも更新たのしみにしています。作者さんの無理のないペースで、これからも応援しています! (2019年4月13日 8時) (レス) id: 04590a81f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな×りお | 作成日時:2019年4月7日 13時

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