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【私がやりました】

【…お前があの投稿を送ったのか】

【はい】

【景山死ね。
景山が苦しんでる姿を見ると興奮する。
景山笑うな、キモい。
あの女をめちゃめちゃにしてやりたい。
景山なんて生まれて来なければ】

【私だって言ってるんだからもういいでしょ!?】

誰の目から見ても、さくらがやり逃げXじゃないのは明らかだった。

【パスワードは?】

【…え?】

【SNSに登録したパスワードだよ。
お前が投稿者本人だって言うなら知ってるはずだろ?】

【それは…】

そんなさくらの様子に、何かを諦めたように宇佐美さんの目が伏せられ、

【ばっかみたい】

さくらを見据えた。

【なんでそんな嘘つくの?
みんなを助けるため?
そのために、自分が犠牲になろうって?

…笑わせんなよ】

【宇佐美さん…】

【私だよ】

宇佐美さんは黒板前の机に両手をつく。

【私がやり逃げXでーす。
パスワードはKAHO11815】

先生がパスワードを入力し、スマホ画面を見せる。

【ピンポーン! アクセス成功だ。

よかったな。
今日君達の中から、死人は出ない】

先生の拍手する音が教室に響く。
誰も反応しない。
どう見ても「よかった」という雰囲気ではなかった。

【どうして…?】

【どうして?
あんたのせいでしょ?】

宇佐美さんはさくらを睨むと、堰を切ったように話し出した。

【澪奈の友達は私だけだった。
なのにあんたが!

なんでよりによって、奴 隷呼ばわりされてるあんたなの?
完全にあたしへの当てつけじゃん!】

今まで溜め込んできた不満を吐き出していく。

【プライドずたずたにされて、
言いようのない怒りが湧いて、
許せなかった。

だからあいつの後を付け回して、
あいつの物を壊して、
あいつを追い詰めた】

【…どうしてそんなことしたの?
澪奈はあなたのこと、】
【うっさい!】

宇佐美さんはさくらを拒絶した。

【あんたは黙ってて!】

【文句があるなら私に言えばよかったじゃん! 私に近づくなって言えばよかったじゃん!】

【言ったら離れてくれたの?】

【離れたよ】

【嘘つくなよ!】

【嘘じゃない!!

…離れたよ。

澪奈が生きててくれるなら、離れたよ】

宇佐美さんはさくらから目を逸らした。
その目には涙が光っていた。

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さな×りお(プロフ) - 雨傘 空さん» 勿体ないお言葉…!ありがとうございます!!とっても励みになります! (2019年4月13日 12時) (レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
雨傘 空(プロフ) - 文章表現がとても好きです……!いつも更新たのしみにしています。作者さんの無理のないペースで、これからも応援しています! (2019年4月13日 8時) (レス) id: 04590a81f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな×りお | 作成日時:2019年4月7日 13時

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