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◆◇◆◇◆◇
…どうすればいいんだろう、これ。
美術室の前で、私は立ち尽くしていた。
その日は森崎先生との面談を終えて、初めての火曜日だった。私は柊先生と会って、最初のデッサン練習をするはずだったのだ。
美術室の手前で、柊先生と甲斐君達が話していた。遠目から見ても、あんまり和やかな雰囲気でないことは明らかだった。
「美術の課題、甲斐君達だけまだ出てないんだけど」
「すいませーん。明日やってきますー」
「…１ヶ月前もそう言ってたよね」
甲斐君は不良グループのリーダーとして有名で、同じクラスになったことがない私でも名前くらいは知っていた。
先生も大変だな、と思いながら、どうしたものかと考える。
先に美術室に入って先生を待っていることにした。そっと息を殺して甲斐君達や先生の横をすり抜ける。幸い見咎められることはなかった。美術室の扉に手を掛ける。
その時、
「早く帰りたいんだけどなぁ」
あ、と思った時には遅かった。
甲斐君が先生に蹴りを入れた。喧嘩みたいな本腰ではなかったけれど、先生は壁に叩きつけられて、抱えていた教材がばらばらと床に落ちた。
見なかったことにした。
私は手を掛けていた扉をそのまま引き、美術室の中へ入っていった。
美術室の外から「じゃあなブッキー」と甲斐君達が笑う声、そしてばたばたと去っていく足音が聞こえてきた。
取り残された先生が1人、廊下にしゃがみ込んで教材を拾っている光景が目に浮かんだ。
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さな×りお(プロフ) - かなとさん» 指摘していただきありがとうございます。訂正いたしました。 (2019年4月1日 18時) (
レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年4月1日 16時) (レス) id: 977ff24faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな×りお | 作成日時：2019年4月1日 15時
