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「…冗談でしょ？」
「本気だよ。だってお前ら、それくらいやらないと本気で取り組まないだろ。なあ？」
誰も否定しない。できないんだろう。
「あ、そうだ。じゃあその、解答する生徒を1人決めておこうか」
先生はぐるりと教室を見渡し…教室の隅に目を留めた。
「ああ、じゃあ茅野」
「…え？」
隣でさくらが息を呑む。
「学級委員だしちょうどいいだろ」
「…ちょうどいいってなにがですか。ちょうどよくないです。嫌です、絶対嫌」
「じゃあギブアップする？ その場合、誰か1人死んじゃうけど」
「そんな…」
「ふざけんじゃねぇ…こんな茶番やってられっか！」
甲斐君が椅子を窓に投げつけた。
窓が割れ、破片が教室に飛び散り…はしなかった。窓はびくともせずに、椅子を跳ね返した。
「あぁ…」
先生はため息をつき、出来の悪い子供を諭すように言った。
「その窓は、強化ガラスだから割れないよ」
睨みつける甲斐君に取り合わず、先生は言い聞かせるように告げる。
「ふざけてもないし、茶番でもない。
俺はこの半年間、この日のためだけに、過ごしてきたんだからなぁ」
その言葉に、心が痛んだ。
この日のため「だけ」。
なら先生、私と過ごした日々は、なんだったんですか？
「それじゃあ、みんなには話し合ってもらおうか。俺は美術室にいるから」
中身が一杯になった袋を持ち、先生は教室のドアに手を掛ける。
「先生」
出て行こうとする先生を、誰かが呼び止めた。あれは確か…相澤君だ。さくらと話しているのを何度か見たことがある。
「もし景山の自 殺の原因がこのクラスの誰かなら、そいつはどうなるんですか？」
「そうだなあ…それなりの裁きは受けてもらうかな」
先生はこめかみをトントン、と叩く。
「Let’s think」
そう言って、今度こそ教室を出ていった。
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さな×りお(プロフ) - かなとさん» 指摘していただきありがとうございます。訂正いたしました。 (2019年4月1日 18時) (
レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年4月1日 16時) (レス) id: 977ff24faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな×りお | 作成日時：2019年4月1日 15時
