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「さて。…どうしよっか」
やけに明るい口調で先生は言った。
「…そんなに殺してえならよ」
1人がよろよろと立ち上がる。
確か「部外者は黙ってろ」と私に言った人だ。
その人は、震える指でさくらを指した。
「そんなに殺してえならよ…茅野がやれよ。
だってそうだろ？
答え外したのは、茅野なんだから！」
「なっ…」
その姿は、追い詰められた人間がどういう行動に出るか、分かりやすく示していた。
「なあ茅野…お前が死ねよ。
お前らみんなそう思ってんだろ！？」
誰も何も答えない。
その沈黙は肯定に読み取れた。
このままじゃ、さくらが殺される。
そう思った瞬間、言い様のない恐怖が私を襲った。
私の目の前で、さくらが殺される。
…嫌だ。怖い。
そんなことは許されない。
「…待って」
震える唇から、なんとか言葉を絞り出す。
「私が…私が死にます、だから」
「駄目だ」
遮ったのは先生だった。
「…どうしてですか？」
「俺は言ったはずだ。
このクラスから、誰か1人殺すと。
お前はこのクラスの人間じゃない」
私は「たまたま」事件に巻き込まれただけ。
便宜上人質になっているだけで、本来は部外者なんだと。
先生の言葉は、そう私を拒絶しているようだった。
「さあ、他に何かある人」
沈黙が再び教室を支配する。
誰も何も言わない。
きっとみんな、こう思っている。
茅野に死んで欲しい訳じゃない。
でも、自分が死ぬくらいなら…
「…お前ら、ほんとに茅野が死ねばいいと思ってるのか？」
誰も何も応えない。
「ハハハハ…アハハハハハハ！！」
先生は狂気じみた笑い声を上げた。
頭を掻き、黒板を力任せに叩く。
その姿は笑い狂っているはずなのに、何故か嘆いているように見えた。
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さな×りお(プロフ) - かなとさん» 指摘していただきありがとうございます。訂正いたしました。 (2019年4月1日 18時) (
レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年4月1日 16時) (レス) id: 977ff24faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな×りお | 作成日時：2019年4月1日 15時
