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「ねえ」
私はさくらを呼び止めた。
さくらは足を止めると、小走りにこちらに来てくれた。
「なんで景山さんを撮りたいと思ったの？」
今までの私なら、多分訊かなかっただろう。
でも、ふと気になった。興味を持った。
さくらは「うーん」と首を傾ける。
「澪奈を見てると、ぶわぁあ、ってなるの」
「…ぶわぁあ」
「なんていうか、こう…」
さくらは手を意味もなくふにゃふにゃ動かしながら言った。
「澪奈がすっごく綺麗だから、こう、思わず撮ってしまう…みたいな」
「へー…」
さくらの首から提がるカメラを見る。
さくらの目があんまり輝いているもんだから、
そのレンズから見える景山さんはどれだけ綺麗なんだろう、と気になった。
視線を上げると、さくらは目をぱちくりさせてこちらを見ていた。
「どうしたの？」
「…なんか、A変わったなと思って」
「そう？」
「なんだろ、上手く言えないけど…
表情が柔らかくなったっていうか」
「そうかな」
「うん」
今の方が素敵だと思う、とさくらは笑った。
そう言うさくらはとても幸せそうで、さくらの方がよっぽど素敵じゃないかと思った。
「じゃあ、明日ね」
さくらは景山さんの元へ戻っていく。
私も踵を返して、美術室へ向かった。
美術室へと歩く足取りは軽やかで、どうしてこんなに浮き足立っているんだろう私は、と自分で自分が不思議だった。
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さな×りお(プロフ) - かなとさん» 指摘していただきありがとうございます。訂正いたしました。 (2019年4月1日 18時) (
レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年4月1日 16時) (レス) id: 977ff24faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな×りお | 作成日時：2019年4月1日 15時
