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◆◇◆◇◆◇
「さくら」
声を掛けると、さくらはびくりと肩を震わせてこっちを見た。
「あ、A。久しぶり」
「うん久しぶり」
さくらと会うのは、写真を撒き散らした1件以来だった。
「Aはこれから帰るの?」
「いや、今から美術室」
「美術室…?」
「受験科目にデッサンがあって、柊先生に教わることになったの」
柊先生の指導を受け始めてから、数週間が経っていた。
デッサンの練習は割に順調で、先生もこのままなら合格ラインにはいけるだろうと言ってくれていた。
「さくらはこれから何かあるの?」
と聞き返そうとした時、
「さくら!」
さくらに駆け寄る人がいた。
びっくりした。だってその人は…
「澪奈」
あの景山澪奈さんだった。
ていうか、様が取れてる…?
「さくら、景山さんと友達になったの?」
訊くと、景山さんが「そうだよ」と笑みを見せた。
さくらもこくこくと頷く。
「よかったね」
気づいたらそう言っていた。
すんなりと口から出てきて、自分でも驚いた。
「「ありがとう」」
ハモった。
2人は顔を見合わせて笑った。
「じゃあまた」と腕を組んで歩いていく。
ああいうのが、仲が良いってことなんだろうな。
いいな、と思った。
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さな×りお(プロフ) - かなとさん» 指摘していただきありがとうございます。訂正いたしました。 (2019年4月1日 18時) (レス) id: e17c1230c5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年4月1日 16時) (レス) id: 977ff24faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さな×りお | 作成日時:2019年4月1日 15時