47.あたらしいなまえ [ Aside ] ページ47
「マサキがおいらの心、勝手に読んだんだよぉ!」
「だって読めちゃったんだもん！」
翔ちゃんの腰をがっちりホールドするリーダーに言い返しながら駆け寄ると、「バレちゃったかぁ」と、リーダーのせいでコートを脱ぐに脱げない体勢のまま、翔ちゃんは困り顔で笑った。
「メリークリスマぁス！」
ﾊﾟﾝﾊﾟﾊﾟﾝｯ
リーダーの掛け声に答えて3つのクラッカーが鳴る。
食卓には、綺麗に盛り付けられた夕食が並び、いつもより豪華で。
初めて体験する不可思議なイベントに目をぱちくりさせるオレとディー。
でも、とにかく楽しい日なんだ、ってことは二人の顔を見てすぐに分かった。
それぞれの食事が終わったころ、「それじゃあ」、と椅子から立ち上がり、翔ちゃんが切り出す。
「バレちゃったみたいだけど…、君の名前を考えました」
翔ちゃんはテーブルの下から、丁寧に巻かれた紙を取り出す。
「二人で名前考えてさ、おいらがこれ書いたんだよ」
そう言って翔くんに歩み寄ったリーダーは、紙の片方の端を持った。
二人が小さく呼吸を合わせて、優しく閉じてあった紙を広げる。
そこには、リーダーの美しい字で
『相葉雅紀』
と、書かれていた。
紙を見て、さらにぱちくりするオレ。
「ごめん。この漢字、なんて読むの？」
あ、そうか。、と、翔ちゃんは自分の頭をペチンと叩いて、
「読み方は、アイバ マサキ」
「アイバ、マサキ？」
「そ。今日からこれが、君の名前。」
なかなかいいと思わね？、と翔ちゃんは自信ありげな笑顔で言う。
「おいらもこの名前、マサキにぴったりだと思うよ。」
リーダーも、ふわふわした笑顔で翔ちゃんに続く。
『「えーえむ」より、これのほうがずっといい。みょうじもあるしな』
ディーも優しい眼差しで言う。
「アイバ、マサキ…」
オレも椅子から下り、紙に書かれた文字をなぞって、もう一度繰り返す。
新しい、オレの名前。
「…気に入らなかった？」
微動だにしないオレを見て、心配そうに聞くリーダー。
まさか！と首をブンブンと横に振り、もう一度文字をなぞる。
「なんだか、とっても……
…きれいな音だね……」
ホゥ…と息が口から漏れ。
みんなの顔を見回すと、微笑みが返ってきて。
とにかく、幸せだ、って感じた。
檻の中にいた【 AM1224 】は、
やっと、檻の外で、自分の世界を見つけた。
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カズ(プロフ) - 教えてください、ありがとうございます！早速続きを更新しようと思います。 (2014年12月17日 14時) (
レス) id: cff50c7d31 (このIDを非表示/違反報告)
さなり(プロフ) - カズさん» まずログインして続きを作りたい作品のページに行って、作品紹介の上辺りかページの最後辺りに「編集する」ってボタンがありませんか？そこをポチッっとすると続きを作れますよ。こ、これでいいでしょうか…?? (2014年12月14日 16時) (レス) id: c9c95ba63f (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - 簡単に言うと一回更新をした後に、時間がたったときの二回目に更新をするときのやり方です。 (2014年12月14日 13時) (レス) id: cff50c7d31 (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - 最初に更新をするじゃないですか。その後に一日二日たったときに更新をするのはどうすればいいですか？ (2014年12月14日 12時) (レス) id: cff50c7d31 (このIDを非表示/違反報告)
さなり(プロフ) - カズさん» カズさん。いえいえ！お気になさらないでください(＊´∀`＊) …ごめんなさい。質問の意味がよく分からないのですが……(´・ω・`) あ、小説書き始められたのですね！楽しみにしています。 (2014年12月13日 17時) (レス) id: c9c95ba63f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さなり | 作成日時：2014年7月19日 17時
