37.解決策はぼんやりと [ Oside ] ページ37
「もし、そうなったら。世界の終わりよりも、もっと………」
伏し目がちに翔くんは続ける。
「今まで、愛を与えてくれていた存在がいなくなる…。
それだけでも充分、悲しいことなのに、彼らは双子だ。
この世に生まれ落ちた時も一緒、育ってきたのも一緒。
自分の片割れ、魂の伴侶。
ずっとずっと傍にいた、そして、いてしかるべき存在。
唯一、愛を共有する存在。
二人だけの、誰も入ることの許されない完璧な世界。
それが失われることになったら。
辛い、悲しいじゃ、すまない。
人格の崩壊。
二人だけで築きあげていた世界の崩壊。
彼ら自身が壊れてしまっても、仕方ないね。」
二人だけの世界。
なんだか身に覚えがあった。
「それってさ、なんか、おいらと母ちゃんみたいだ。」
翔くんが、伏せていた目をあげる。
「共依存とまではいかねぇだろうけどさ。
小さい頃のおいらには母ちゃんしかいなかった。
母ちゃんが死んだときは、本当に、自分でも自分がわからなくなるくらいに、なんもかんもどうでもよくなって。
自分が空っぽになった気がした。
でも……」
言葉を切ると、翔くんと目が合う。
「でも、おいらは、翔くんに救われたよ。」
翔くんの大きな瞳が見開かれる。
「翔くんがいてくれたから、おいらはここにいれるんだ。」
そう言うと、翔くんは可笑しそうに笑って、
「俺も、智くんがいたから、ここにいれるよ。」
なんて言うんだ。
あれれ？
これも、共依存かな？
いやでも、
母ちゃんに依存してたおいらを救ってくれたのは、紛れもなく翔くんだから。
翔くんの優しさだから。
カズナリくんとジュンくんにも、
おいらにとっての翔くんみたいな存在が必要なんじゃないかな？
つまり。
新しく、自分に愛を注いでくれる人の存在が…ーーー
38.オレの家族 [ Aside ]→←36.共依存 [ Oside ]
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カズ(プロフ) - 教えてください、ありがとうございます！早速続きを更新しようと思います。 (2014年12月17日 14時) (
レス) id: cff50c7d31 (このIDを非表示/違反報告)
さなり(プロフ) - カズさん» まずログインして続きを作りたい作品のページに行って、作品紹介の上辺りかページの最後辺りに「編集する」ってボタンがありませんか？そこをポチッっとすると続きを作れますよ。こ、これでいいでしょうか…?? (2014年12月14日 16時) (レス) id: c9c95ba63f (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - 簡単に言うと一回更新をした後に、時間がたったときの二回目に更新をするときのやり方です。 (2014年12月14日 13時) (レス) id: cff50c7d31 (このIDを非表示/違反報告)
カズ(プロフ) - 最初に更新をするじゃないですか。その後に一日二日たったときに更新をするのはどうすればいいですか？ (2014年12月14日 12時) (レス) id: cff50c7d31 (このIDを非表示/違反報告)
さなり(プロフ) - カズさん» カズさん。いえいえ！お気になさらないでください(＊´∀`＊) …ごめんなさい。質問の意味がよく分からないのですが……(´・ω・`) あ、小説書き始められたのですね！楽しみにしています。 (2014年12月13日 17時) (レス) id: c9c95ba63f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さなり | 作成日時：2014年7月19日 17時
