初恋は君の笑み。【月明&抹茶オムライス】オリジナル小説 (ページ16)

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特別編　雪の日記ページ16

蒼彩「雪さん、私今、とても幸せです。」

雪「…俺も、とても幸せだ。」

俺の両親が結婚した日は、明るい夏の日だった。

【daybook YUKI】

八月十四日。

蒼彩との結婚式をした。
一生に一度の最高の式典だった。
純白のウェディングドレスに身を包んだ蒼彩はとても嬉しそうに、「今とても幸せだ。」と言ってくれた。
今日の青空と虹、彼女の笑顔は、絶対に忘れない。

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四月二十三日。

初めての子供が出来た。
名前は織斗になった。
これから色んな人達と人間関係を｢織｣りなして欲しい、北｢斗｣七星のように人の役に立てる人になって欲しいと願いをこめて。
「ありがとう。蒼彩、織斗。」と言ったら、2人とも可愛らしい笑顔で笑ってくれた。
一生かけて、この笑顔を守りたいと、本気で思った。

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五月三十日。

織斗の初めての運動会だった。
かけっこでは堂々の一位。
転んでしまった女の子に優しく手を差し伸べる姿を見た。
お昼は蒼彩がお弁当を作ってくれた。
おにぎりが織斗の顔になっていて、とても可愛かった。
俺は、自慢の妻と息子をもったんだな。

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四月八日。

織斗の入学式だった。
慣れない服と大勢の大人に緊張しているようだった。
入学祝いに、黒いランドセルを買った。
筆箱や鉛筆、消しゴムなんかも買った。
桜の下で撮った家族の写真は宝物だ。
手帳に挟んでおくことにした。

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六月六日。

気づいたら、目の前で蒼彩と織斗が泣いていた。
いつだって酔いが覚めるのは泣かせてしまった後だ。
今日なんて、織斗に「父さんなんか大嫌いだ。」と言われてしまった。
父親失格だなぁ。
ごめんな、織斗。
ごめんな、蒼彩。
初めて織斗に会ったとき、2人だけでも、命をかけて守ろうと決めたのに。
ごめん、ごめん、ほんとうにすまなかった。

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六月二十九日。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
もう、生きているのも辛くなってきた。

七月七日。

七夕の日に、

父さんは死んだ。