37...隆二side ページ37
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片耳にソフトな圧迫感。
密着した部分の熱気に。
どこ見ていいか分かんない。
じっとしてられない。
でも数ミリも離れたくない。
「少し…落ち着き…ましたか?」
隆「う、う、うん、」
その反対…反対だよ?
落ち着くどころの話じゃないってば…
心配そうに俺を見下ろしながら
顔を真っ赤に染めていく。
こんな恥ずかしがってんのに…俺の為に…って
そう思ったら…
心臓が変な動き方をし始める。
「こ、こっち見な…いで…下さ」
ごめん…見ちゃう…
やっばい…
隆「Aちゃん…顔赤いね…」
我慢できなくて本音がポロり…
「隆二さんも…赤いです…耳も…」
慌ててあちこち自分の手で触れまわる。
俺の身体全部。
きっと同じ色に染まってる。
隆「な、なんかさ恥ずかしいねやっぱこれってさ」
気まずくなって上体を起こすと
勢い余ってAちゃんの顎に
俺の頭がクリーンヒット…
隆「大丈夫?ごめん!ごめん!」
俺の両手に収まるAちゃんは
完全に痛みに悶えてる表情で。
隆「舌噛んだ?噛んじゃった?」
「だいじょ…」
隆「見せて!あーんて!見せて!」
「や、や…です」
隆「良いから!見せて!」
少し滲んだ舌先が
ティッシュを薄赤く染めた。
隆「あーもう本当ごめん!
絶対しみるよね!本当ごめんね!」
食い入るようにそのまま覗き込むと。
腕をギュッと掴まれ
顔を上げた拍子に鼻先が触れ合った。
互いの距離、それ程の近さ。
「私はもう…大丈夫…」
隆「本当…?」
「手離して…大丈」
隆「……うん」
「離して…大丈夫」
隆「…う、うん」
顔に添えた両手が離せない。
その理由を探して額をそっと重ねた。
触れた箇所に篭もる熱に。
分かりきった理由を。
隆「本当に…岩ちゃんの事あっちの好きじゃ…」
「ち、違いますっ」
熱が行き場を無くして両手が離せない。
すげー熱い。
隆「本当にキスもされて…ない?」
「は、はい」
隆「臣にも?」
「…はい」
隆「キスだよ?キス」
「………はい」
隆「チューじゃなくてキ…」
捕まった俺の手の平。
負けを認めて…落ちていく。
捨てきれない理性が
執拗に問いかける事で欲を満たそうとしてた。
このままキス…したいって。
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sana(プロフ) - みのさん» せっかくのお言葉…へっぽこ作者でごめんなさい(/_;)私の拙い文で綴ります物語のどこかに、パウダースノーの世界観。いつか取り入れたいなと想います(*^^*)♪ (2016年1月9日 17時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - みのさん» ご要望言って頂けました事とても嬉しいです(*^^)♪パウダースノー良いですよね!歌詞を読んでるだけで泣きそうになります(/_;)ですがワタクシもう冬だっていうのに夏物語を綴っている状況です^^;非常に亀ノロ更新なのでご期待には添えないです(*_*) (2016年1月9日 17時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
みの(プロフ) - powder snowも作って欲しいです(*^^*) (2016年1月9日 17時) (レス) id: c988636e2f (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - マイさん» 本当ですかっ!!(*ノェノ)大好きなんてものすっごく嬉しいですっ!!次の四章ももうすぐで終わりますがそちらでも、お待ちしてますっ(*^^*)♪ (2015年11月17日 19時) (レス) id: ce7a44bede (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - もうすごくいいです!大好きです! (2015年11月17日 19時) (レス) id: bbcdea8da7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sana | 作成日時:2015年9月18日 22時