兄の先輩２ (水溜りボンド・トミー)

84.遊園地 ページ34

園内をまたウロウロしていると、


「あ、あれ入りましょうよ。」


と、キイチさんが指をさし言った。


指をさした先を見ると、、、





お化け屋敷...！？





「お、いいねぇ。」


と、カンタさんが言う。


皆、乗り気みたいだった。





『えー、私、ここで待ってます。』


私は怖いのが苦手で、


お化け屋敷なんてムリ！！





「ダーメ！俺も最初、絶叫系乗ったんだから、一緒に行くぞ。」


と、トミーさんに言われた。


『えー...わかりました...。』


私がそう言うと、


にひっと笑うトミーさん。





『...うわー、薄暗くて気味悪い...。』


怖すぎて前に進めない私。


お兄ちゃんやキイチさん、


カンタさん、まんずさんは、


先にずんずん進んで行ってて、


先に進んだキイチさんの


叫び声が聞こえてきて、


余計、怖さが増した。





「大丈夫？」


と、トミーさんが私の顔を


覗き込んできた。





怖くて何も言えずにいると、





「握っといてやるから、安心しろ。」


と、手を繋いでくれた。





...//





繋がれた手が凄く暖かい...





もうこれじゃ、


怖さのドキドキか、


トミーさんに手を繋がれている


ドキドキか分かんないよ...//





「ほら、行くぞ。」


と、前に進んでいくトミーさん。





繋がれた手は外されることなく、


お化け屋敷の中を進む。





怖いけど、トミーさんといると


なんか、すごく安心する...





けど、最後の1番怖いポイントで、


怖すぎて、


トミーさんの腕に、


しがみついてしまった...。





『...あっ、ごめんなさいっ...//』


と、腕から離れ、トミーさんを見上げると、


トミーさんは目を逸らし、


「大丈夫。」


と、言った。





皆は、先に進んでしまってて、


既にお化け屋敷から出ていて、


私たちもお化け屋敷から出て、


皆と合流する頃には、


お化け屋敷中、


ずっと、繋がれていた手は離れた。

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