兄の先輩２ (水溜りボンド・トミー)

72.寝顔 ページ22

夢を見ていた。





夢の中に、


トミーさんが出てきた。





一緒に笑いあっていたのに、


急にトミーさんが、


｢じゃあな。｣


と言って、私の前から去ろうとした。


夢の中の私は、


『...行っちゃヤダ...。』


と言って、


トミーさんの着ている服をギュッと掴んだ。





まぁ、なんとも、夢の中の私は積極的...。





トミーさんの着ている服をギュッと掴んだところで、


夢の中のシーンは変わり、


そこから覚えていない。





目が覚めると、


目の前には、


トミーさんの大きな背中があった。





『...んー、トミーさん...？』


私はソファで寝てしまってたみたいで、


身体を起こすと、


上着が掛けられていたことに気づく。


「お、起きたか。おはよ。」


私が起きたことに気付いて、


トミーさんが言った。


『おはようございます。...あれ？この上着...』


「俺の...。エアコンついてるし、そのまま寝てたら風邪ひくだろ？」


トミーさんは、編集中みたいで、


パソコンを弄りながら、言う。


『と、トミーさんがかけてくれたんですか...？//』


「おう。」


パソコンと向かいあったまま、


頷くトミーさん。


『...//ありがとうございます//』





トミーさん優しい...//


...と、いうか...





『...トミーさん、私の寝顔見ました？』


「バッチリ見た。」





最悪だぁ...。


不細工な寝顔を見られてしまった...。





恥ずかしさと、


絶望感が...。





「寝顔...可愛かったよ。」





...//


へっ？


今、可愛かったって言った...？





『お世辞はいいですよ...//』


私は照れ隠しでそう言った。


するとトミーさんは、


「お世辞じゃねぇーよ。」


と少し小さい声でいい、


「トイレー。」


と言って、トイレに行ってしまった。

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