兄の先輩 (水溜りボンド・トミー) (ページ7)

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7.シュークリームページ7

トミーさんのお部屋の前についたけど...

急に訪ねて大丈夫かな。

私が悩んでいると、

カンタさんが偶然自分のお部屋から出てきて、私に言う。

「あれ？どうしたの？」

『えっと、トミーさんに用があるのですが、急にお部屋訪ねていいものかと...』

私のその言葉を聞いて、

カンタさんはトミーさんのお部屋の扉をノックする。

「トミー！いる？」

「なにー？」

カンタさんの言葉に返すように、トミーさんの声がして、

「ちょっといい？」

カンタさんのその言葉で、トミーさんがお部屋の扉を開けながら、

「なに？撮影？...あ、」

カンタさんを見ていたが、すぐ私の気配に気付きこちらを見た。

「Aちゃんが用があるって。」

と言ってカンタさんはリビングの方へ行ってしまった。

あ...カンタさん、トミーさんを呼んでくれたのに、お礼を言いそびれてしまった。

「どうした？」

『あっ、シュークリームありがとうございます。』

「あー。気にすんな。元々俺が食ったのが悪いしな。」

トミーさんやっぱり優しい。

『名前もちゃんと書いてくれて嬉しいです。』

私がそう言うと、トミーさんはなぜか少し照れたように笑って、

「これからは名前書くの忘れんなよ。」

と言って、私の頭をポンポンとしてきた。

トミーさんの手が、私の頭に触れてから、

凄く胸がドキドキして、

自分でも顔が赤くなっていくのが分かって、

トミーさんに顔を見られないように、顔を下に向けた。

何も言わず顔をしたに背けた私を見て、

「ん？Aちゃん...？どした？」

と言って、トミーさんは少ししゃがんで、私の顔を覗くように顔を近づけてきた。

『...っ//』

一瞬トミーさんと目が合い、私はすぐに逸らして、

『...しゅ...シュークリーム、ありがとうございます//』

と言って頭を下げ、トミーさんの顔を見ないまま、走って自分のお部屋に戻った。

お部屋に戻ってからも、

さっきのトミーさんとのやり取りが頭から消えなくて、

いっとき胸のドキドキが治まらなかった。

ドキドキが治まって、

トミーさんに買っていただいたシュークリームを口に頬張る。

なんかいつものシュークリームより、少しだけ甘く感じた。