兄の先輩 (水溜りボンド・トミー) (ページ32)

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32.新しいお友達ページ32

「あ、お母さん帰ってきたみたいだから、そろそろ帰るね。」

と、言ってまたリビングへ向かう奈菜美ちゃん。

リビングにはまだお兄ちゃんとトミーさんとキイチさんがいて、

「お邪魔しました。」

と丁寧にお辞儀する奈菜美ちゃん。

お兄ちゃんとキイチさんは、

「気をつけて帰ってね。」

と言うけど、トミーさんは相変わらず何も言わないまま。

トミーさん、どうしたんだろう...？

私は奈菜美ちゃんを玄関までお見送りして、

リビングへ行くと、

「Aちゃんの友達、綺麗っすね。」

とキイチさんが言っていた。

『キイチさんは綺麗系がタイプなんですか？』

私が聞くと、

「うーん。綺麗系もいいなぁ...。」

とニヤニヤしながら言うキイチさん。

「ほんと、奈菜美ちゃん綺麗な子だね。」

とお兄ちゃんも言う。

『私も奈菜美ちゃんみたいな容姿になりたかったー。』

「トミーさん、奈菜美ちゃん綺麗でしたよね？」

と、トミーさんに聞くキイチさん。

...！？

え、、それトミーさんに聞いちゃうんですか...！？

私は、聞きたくないような、聞きたいような...

トミーさんは少し間を置いてから、

「...んー、綺麗だった。」

と答える。

...あれ？なんか、

トミーさん顔赤い...！？

トミーさんもしかして、

奈菜美ちゃんのことタイプなのかな...。

...やっぱり、聞かなきゃよかった。。

聞いたのはキイチさんだけど...。

『私、お風呂入ってきますね。』

ショックを隠せなくて、私はお風呂場へ逃げ込んだ。