選択肢 ページ39
Aの発言に、刑部は背中を撫でていた手を止める。
「想いを打ち明けられた、とは？」
「初めは左近様から好きだと言われ、先程三成様からも私のモノになってくれと……。でも私、お二人のことをそんな風に見ていたわけでは無いですし、かと言ってそう思われて嫌だという気持ちにもならなくて……」
「成程なァ」
やはりこういう時に頼れるのは刑部様だと、Aは彼の意見を待っていた。
刑部は刑部で何やら深く考えたあと、やがてAの頭にぽんっと手を乗せる。
「つまり主は、断れないのだな？」
「……断れない？」
「それは主が優しすぎるが故に致し方ないこと。ならば我が代わりに断ってやろう」
「ま、待ってください！私は断るつもりなんて……！」
「ならば己の口で伝えるか？さぁてどうなるやら。左近はともかく三成は難しいであろうなァ。あやつは主を過剰なまでに気に入っている。それを断れば主の命も危うかろう」
Aは下唇を噛み締めた。
刑部は好意が無いなら断ってしまった方がいいと言ってくれているのだろう。
しかし三成は主として、左近は上司として慕っているのは本当だ。
その点を踏まえれば、完全に好意がないとは言い切れなかった。
「我から伝えれば、我が斬られるだけで済む」
「そんなこと、言わないでください……。私は三成様も好きですし、左近様も、もちろん刑部様も好きです。ただ、今はそういう感情が無いだけで……」
「ほう、我も候補か」
「えっ、あっ……申し訳ございません！今のは言葉の誤でして」
「そうさな、我の元へ来れば無理はさせまい。主を大事にダイジにしてやろう」
刑部はAの赤くなった腕に触れる。
こんな乱暴には扱わない、そう言われている気がした。
「ご、ご冗談を……！」
「ヒヒッ、相済まぬ。しかし、からかい甲斐のある反応をする主が悪いぞ？」
奇妙な笑い声を出す刑部にAはむっと口を尖らせた。
「私は真剣に悩んでるんです」
「やれやれ、そう怒るでない。主が断りたくないというのなら、何も今答えを出す必要は無かろう？
ならばこれから見極めればいい。
主に必要なのは一体誰なのかを」
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三楓(プロフ) - みさきさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)私の作品を大好きだと言っていただけて嬉しいです！これからも更新頑張ります！ (2018年6月21日 20時) (
レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
みさき - すごくこの作品大好きですっ！！これからも更新、頑張ってください。応援してます！！ (2018年6月21日 0時) (レス) id: b562f041ed (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 紫月姫さん» 此度も私の作品を見てくださってありがとうございます！そのようなお言葉をかけて頂き凄く嬉しいです(＞＜。雨や涼しい気候の日は調子がいいようなので、体調を見ながらゆっくり更新していきたいと思います(*´∀｀*) (2018年6月6日 23時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
紫月姫(プロフ) - 喘息大丈夫ですか？ムリせず治療に専念してくださいね？続きはゆっくり待ってます♪(*≧∀≦*) (2018年6月6日 9時) (レス) id: 9da1b7754e (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 長浜美咲さん» 初コメに温かいお言葉ありがとうございます！治療に専念しつつ、完治した際には以前のペースで更新出来るよう頑張ります。それまで今しばらくお待ちいただけると嬉しいです(￣^￣゜) (2018年6月2日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2018年5月7日 0時
