リスタート ページ21
.
肌触りのいい風が吹く中
事務所の屋上で、ベンチに寝そべりながら
青空を見上げていた
「今日で、一ヶ月…」
追うことを諦め
ただ、時間が過ぎるのを待つ
すごく久しぶりに、昼寝をした
Aさん！
夢の中でホークスが私を呼んでくれる
名前なんて、もう全然呼んでもらえてなかったな
……そういえば、私ホークスの名前知らないんだ
「Aさん！！！」
バチッと現実に引き戻される
突然呼ばれた大声に目を開くと
透き通るような青空の下で
私を見下ろすホークスがいて
ぽた、と零れ落ちてきた涙が
私の頬を濡らした。
「……ホークス？」
「Aさん！Aさん……ッ」
泣いていたから
拭いてあげないとって、手を伸ばすと
そのまま掴まれ抱き起こされた。
苦しいくらいに力強く抱きしめられて
何度も、何度も泣きながら私の名前を呼ばれる。
思い出して、くれたんだ
「………ッおかえり、」
目頭が熱くなって
もうそこからは止まらなくて
掻き抱くように、ホークスの背中に腕を回した。
「昼寝なんかしとる場合じゃないですって…！」
「うん、ごめん」
「諦めんで……も少し最後まで頑張れません？」
「……私なりに頑張ったもん」
するとホークスは小さく笑って
「……たしかに、あなたにしては上出来なくらい」
褒めるように頭を撫でてくれた。
お互い泣かせ、泣かされ
傷つけあったこととか
そんなことに対する謝罪なんて、今はどうでもいい
ゆっくりと身体を離され
それでも、もう離さないというように
ぎゅっと手を握られる。
「Aさんて、結構俺のこと好きでしょ」
「……好きじゃない人を追いかけるほど
私も暇じゃなかった」
同じように言ってやると
ホークスは嬉しそうに、幸せそうに目を細めた。
「ねぇAさん」
何の濁りもない、真っ直ぐな目が私を見つめる
「俺と本物のカップルになりません？」
風が吹いて
ホークスの綺麗な目が隠れないように
顔にかかる髪を耳にかけ直してあげ、顔を覗き込む
「…じゃあ、まず手始めにお名前をお伺いしても？」
目をぱちくりとさせたホークスは
またパクられちゃった、って嬉しそうに笑った。
「鷹見、啓悟です」
よろしくお願いします
そう言って交わる視線に、恥ずかしさを覚えた私たちは
どちらからともなくキスをした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 679人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sana＊(プロフ) - スルメさん» もー本当に遅くなり申し訳ないです！！🙇♂️よかったですリクエストとまた読みに来ていただきありがとうございました！！😌💙💙 (2022年5月24日 1時) (
レス) id: 35c21c90ed (このIDを非表示/違反報告)
sana＊(プロフ) - きららさん» ほんとめっっちゃ久々の更新ですよね！😂お待たせいたしました！🙏ありがとうございます！😭💖多分水曜日に続き書けるはずなんで…！頑張ります！😠💪 (2022年5月24日 1時) (レス) id: 35c21c90ed (このIDを非表示/違反報告)
スルメ - ありがとうございます❗癒されました！！ (2022年5月23日 23時) (レス) @page29 id: 84b07a535e (このIDを非表示/違反報告)
きらら - わ〜更新久しぶりに来たァァァずっと待ってました👏他の作品もこの作品も更新無理しない程度に頑張ってください！ (2022年5月23日 14時) (レス) @page29 id: c1124bf868 (このIDを非表示/違反報告)
sana＊(プロフ) - はるさん» わー書いてましたね！😂相性いいお話かけるかな🤔笑 Twitterもありがとうございます！😂 頑張りますね🥺笑 (2022年3月14日 16時) (レス) id: 35c21c90ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sana＊
| 作成日時：2022年2月9日 21時
