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残りたい ページ29

「お前は艇庫にある小型飛行機で谷崎と地上に戻れ。」
国木田さんの言葉が最初は理解出来なかった。
「え・・・?なんで、ですか・・・?」
私にはよく分からなかった。

「さっき、中也さんが暴走し始めたでしょう?」
敦くんが少し言いづらそうに口を開いた。
「太宰さんに昔聞いたんですが、あれは汚濁って言って太宰さんの異能じゃないと止められないらしい。でもあの博士の異能で能力は1,3倍になってる。だから太宰さんでも止めることができない。だから戦闘系の異能を持っていない人は危険だから・・・。」
敦くんが言うことは理解できる。太宰さんでも中也を止めることは出来ない。私の林太郎から汚濁についての話は聞いてる。あの異能は自力で解除することは出来ない。そして太宰さんの異能も使えない。つまり・・・中也は死ぬ・・・・・・。
「でも・・・!」
私は思わず叫んでいた。だって・・・だってこのままじゃ・・・・・・。
「私の能力も1,3倍になる!だから私なら中也を止めれる!」
私の言葉に国木田さんと谷崎さんは顔を見合わせた。国木田さんは苦い表情をして眼鏡をクイッと引き上げた。
「確かに愛華の異能なら中原中也の異能を解除することが出来るかもしれない。だが、奴の懐に入るのは簡単じゃない。向こうも俺たちを殺そうとしている。そうなると俺たちはお前を守ってやれる保証がない・・・。」
「そうだよ・・・。敵は異能で異能力者の異能を暴発させることが出来るんだよ。もしここにいるみんなの異能が暴発したら・・・。」
国木田さんと敦くんの言葉に一瞬だけ足がすくむ。
それでも・・・それでも・・・・・・。
『目の前にいる人を見殺しにする理由にはならない。』
「!」
今、一瞬だけ・・・兄さんの声が・・・・・・。そうだ・・・そうだよね・・・。私が中也を助けられるかもしれないんだ・・・!
「それでも行くんだ!私が・・・私しか中也を助けられないんだから・・・!」
そう叫んだ後に私は敦くん、賢治くん、国木田さん、谷崎さんの腕に触れた。こうすれば私はここにいる全員の異能を使える。あとは太宰さんに触れて異能をコピーすれば・・・。
私は今一度、大切な仲間たちをぐるりと見回した。
「私も残る。」

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霧雨こころ(プロフ) - うぇ!?おけです (2021年7月26日 17時) (レス) id: d062be7a2d (このIDを非表示/違反報告)
霧雨こころ(プロフ) - 世河経さん» え?あ・・・!ありがとうございます!なんかコメントに慣れてないのでとても嬉しいです!世河さんも頑張って下さい! (2020年12月11日 20時) (レス) id: d062be7a2d (このIDを非表示/違反報告)
世河経 - 世河も書き始めました!こころ先輩も更新頑張ってください! (2020年12月11日 19時) (レス) id: efa854360c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨こころ(プロフ) - 太宰さんを病的に愛して止まない九州の個体さん» ありがとうございます。少しサボり気味ですが頑張って更新します。 (2020年10月1日 21時) (レス) id: 87155e6e69 (このIDを非表示/違反報告)
太宰さんを病的に愛して止まない九州の個体 - 面白かったです。お陰様で私も書きたくなりました。これからも頑張って下さい (2020年10月1日 8時) (レス) id: ce4dcee94e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧雨 こころ | 作成日時:2020年5月11日 11時

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