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約束 ページ21

「ねぇ、愛華。僕と一緒においでよ。」

白哉が言った瞬間、風が墓地に吹き荒れた。愛華が空を見ると、大型飛行機が空を飛んでいた。思わず足を止めてじっと空を見上げる。その時だった。
「愛華ちゃん!」
太宰の声に愛華は太宰を振り返る。その刹那。
「もらったよ!」
白哉が叫んで愛華を脇で抱えた。そのまま植物に乗って飛行機に向かって飛んだ。飛行機の扉が開き、その中に白哉と愛華は消えて行った。
「待て!」
聞き入れてくれるはずもなく、飛行機は飛び去って行く。それでも太宰は空に手を伸ばした。
「愛華ちゃん!!!」
そんな太宰の声は飛行機のエンジン音でかき消されてしまった。

「さて・・・どうしようかな・・・?」
太宰はじっと飛行機の飛び去った空をじっと見つめていた。だが、何も見えないし聞こえない。戻ってくることはなさそうだ。太宰はそっと織田作の墓に歩み寄った。
「太宰はどうしたい?」
その声に太宰は驚いたように振り返った。織田作が後ろに立っている。
「織田作・・・!?どうしてここに・・・?」
太宰の言葉を無視し、織田作は続ける。
「お前はどうしたいんだ、太宰?愛華を助けてくれるのか?」
織田作の声が少し願うように太宰の耳にこだまする。太宰は織田作に笑いかけた。
「私は織田作の分身である愛華ちゃんをしっかりと取り返して見せるよ。」
太宰が言うと、織田作は安心したように微笑んだ。そしてゆっくりと背を向けた。太宰はじっとその背中を見つめた。
気がつくと太宰は織田作の墓の前で倒れていた。気絶していたようだ。太宰は織田作の墓に向かって声をかけた。
「織田作、約束しよう。今度は絶対に守って見せるよ。」
そう言って太宰はポートマフィアのビルに向かって歩き始めた。

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霧雨こころ(プロフ) - うぇ!?おけです (2021年7月26日 17時) (レス) id: d062be7a2d (このIDを非表示/違反報告)
霧雨こころ(プロフ) - 世河経さん» え?あ・・・!ありがとうございます!なんかコメントに慣れてないのでとても嬉しいです!世河さんも頑張って下さい! (2020年12月11日 20時) (レス) id: d062be7a2d (このIDを非表示/違反報告)
世河経 - 世河も書き始めました!こころ先輩も更新頑張ってください! (2020年12月11日 19時) (レス) id: efa854360c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨こころ(プロフ) - 太宰さんを病的に愛して止まない九州の個体さん» ありがとうございます。少しサボり気味ですが頑張って更新します。 (2020年10月1日 21時) (レス) id: 87155e6e69 (このIDを非表示/違反報告)
太宰さんを病的に愛して止まない九州の個体 - 面白かったです。お陰様で私も書きたくなりました。これからも頑張って下さい (2020年10月1日 8時) (レス) id: ce4dcee94e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧雨 こころ | 作成日時:2020年5月11日 11時

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