心のトバリ ページ43
何かが切れたように腕をたらしたAに常闇は慌てる。
「しっかりしろ! どうした!?」
そこへ、ピンから異変を察知し教室に来てみたものの、常闇がなんかかっこいいことを言ってて入るに入れなかった相澤先生が入ってきた。
全員がビクリと体を震わす。
「せ、先生! A……Aが」
目をぬらしてすがってくる常闇の腕には気絶したA。判断は早かった。
「とにかく保健室に連れていこう。緑谷、手伝ってやれ。俺はリカバリーガールに伝えてくる」
相澤先生が出ていくと、緑谷と一緒にAをかかえ、あまり衝撃を与えないよう急いで教室を出た。
―――――――
「……ったく、これじゃあ私は治せないよ。心は専門外なんでね」
運ばれたAはベッドの上で静かに眠っている。しかしその顔は死人のようだった。
「どうするんだい、意識は戻るだろうがこの傷は一生もんだよ。この先あそこで生活できないじゃないか。
どうして早く守ってやらなかったんだい。心が潰れるまで我慢させといて、この子につけたピンは何のためだったんだい!」
言い返す言葉もなかった。相澤先生がうつむくのを常闇と緑谷は無言で見つめた。
「回復したら伝えるから、ほら三人とも早く戻りなさい」
追い出されるように廊下に立たされる。ため息をもらした先生は二人に言った。
「……お前らも教室に戻れ。緑谷、クラス全員に放課後残るよう伝えてくれ」
職員室に向かう先生の後ろ姿はなんとも薄く、もの悲しかった。
―――――――
教室に戻るまでの間、二人は一言も話さなかった。
出久は胸がはちきれそうだった。
何も、出来なかった。かっちゃんに同情する自分がいて、かっちゃんに逆らうのが怖くて……ただ見ていることしかできなかった。
(謝らなきゃ)
しかし、声は出てこなかった。
隣の常闇君はずっとうつむいている。その黒く禍々しいオーラに出久は声をかけられなかった。
重い空気のまま常闇が教室のドアを開ける。何か言いたそうなクラスメイトたちはチラリと見ただけで結局何も言わなかった。
常闇は真っ直ぐ、座っている爆豪のところへ向かった。
そして、その横っ面を思いっきり殴りとばした。
――――――
ちょっと待って。下書きの貯金が、夏休みの日数が……モウナイヨォ!
なので9月になったら更新再開します!
あと、この暗い話終わったら林間合宿書くので待っててくださいぃ!
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ちづる(プロフ) - いきなりリプ失礼します。キャラクターたちの心情や常闇くんの優しさ、夢主ちゃんの考え方めちゃくちゃ好きだと思いました。続編が読みたいのが本心なのですが... (2021年5月10日 5時) (レス) id: 97693b4be7 (このIDを非表示/違反報告)
ホープローズ - 速報!本日は私、ホープローズの誕生日なのでヴィラン連合・プロヒーロー・ヒーローの卵達からの祝いの言葉を貰いたいです。お願いします。 (2019年8月23日 12時) (レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
はづき(プロフ) - 常闇くん。常闇くん。ホントに好きです。大好きです。最高かよ( ˙-˙ ) (2019年7月31日 12時) (レス) id: 6ca8581b98 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - んぱ(・-・)!← (2019年6月18日 22時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
響香(プロフ) - 常闇くんチョー好きです!これからも宜しくお願いします! (2019年6月12日 17時) (レス) id: b61ceed5ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蔦虎 | 作成日時:2018年4月22日 0時