検索窓
今日:3 hit、昨日:17 hit、合計:50,092 hit

午後の戦闘訓練(フォーク) ページ26

Aが現れた!▽

 轟、上鳴はどうする?▽

「上鳴!」

 轟は叫んだ▽

 轟の氷壁!▽

 上鳴の放電!▽

 壁で電気を防いだ轟はそのまま前方の床を凍らせる。

「やったか」

 冷たい煙がひくと、そこには誰もいなかった。

「……どういうことだ」

「ウェイウェ〜イ」

 俺たちの早とちりか? だが確かにAの姿があったはずだ。こんなのよけられるはずがない。

 ……万が一よけていたらヤバイぞ。上鳴はウェーイ状態だから一対二で圧倒的に不利だ。

「上鳴下がっとけ!」

 そのとき、ヒュンっとまた何かが飛んできて上鳴の服に引っ掛かると、後ろの氷に縫い付けられた。今度はフォークだ。

 目の前の闇からAが現れる。その瞳は獲物を見つけた獣のように光っていた。

 実は、さっきの上鳴の攻撃は、常闇の黒影がAの体を引き戻したことで回避していたのだ。轟の攻撃もしかり。

 そんなこととは知らない轟は、恐怖と戦いながら別の作戦を考える。

 動けない上鳴に手錠をかけられたら終わりだ。どうにか近づけさせないようにしないと……。

 だがそれは「負けない」ためのものだ。


 「勝つ」なら攻めの一手!


 一つの期待を込めてもう一度床を凍らす。しかし、Aは軽々とよけると壁を蹴って攻めてくる。

 轟も前進しながら廊下を凍らしていく。攻撃こそ当たらないがAの足場を減らしていき、どんどん押す。

 Aの放つナイフとフォークが体をかすめる。小さなキズほど痛むもので顔をゆがめた。

 きっと手加減してるな。本気だったら刺さってる。

 防衛ばかりの轟の体に霜が付きはじめた。体が動かなくなるよりましかと思ってシュッと一面に炎を出す。


 ひっ! (火だけに)


 あの夢の後、精神的にくるものがあったAは必要以上におののいた。逃げようと後ろへ下がったが、勢いが強すぎて背中から窓を割ってしまった。


 ―――――ここは二階だった。

午後の戦闘訓練(グラス)→←午後の戦闘訓練(ナイフ)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (58 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
75人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちづる(プロフ) - いきなりリプ失礼します。キャラクターたちの心情や常闇くんの優しさ、夢主ちゃんの考え方めちゃくちゃ好きだと思いました。続編が読みたいのが本心なのですが... (2021年5月10日 5時) (レス) id: 97693b4be7 (このIDを非表示/違反報告)
ホープローズ - 速報!本日は私、ホープローズの誕生日なのでヴィラン連合・プロヒーロー・ヒーローの卵達からの祝いの言葉を貰いたいです。お願いします。 (2019年8月23日 12時) (レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
はづき(プロフ) - 常闇くん。常闇くん。ホントに好きです。大好きです。最高かよ( ˙-˙ ) (2019年7月31日 12時) (レス) id: 6ca8581b98 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - んぱ(・-・)!← (2019年6月18日 22時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
響香(プロフ) - 常闇くんチョー好きです!これからも宜しくお願いします! (2019年6月12日 17時) (レス) id: b61ceed5ed (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蔦虎 | 作成日時:2018年4月22日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。