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気まずい沈黙が流れる。
『…勘違いされちゃったね』
十「あぁ、悪い」
『なんで謝るの?』
十「いや、俺なんかと勘違いされたら困るだろ」
どこまで低姿勢なんだ彼は。
どこまでもいい人過ぎる。
『全然困ってないよ!むしろ、私の方こそちゃんと店員さんに言えなくてごめんね』
十「いや、それは大丈夫だ」
『じゃあ、せっかく来たんだし何か頼もう!何食べる?』
十「じゃあ…」
注文を終え、すぐに運び込まれてきた。
私はショートケーキで、十座くんはクリームあんみつ。
美味しそうに食べる彼は、きっとこの店内の誰よりも女子だ。
『うん、美味しい!十座くんのも美味しい?』
口に頬張りながら、コクッと頷く。
可愛い。
十「食うか?」
『…へ…?』
目の前に差し出されたスプーン。
きっとどういう意味か、彼は気づいていない。
十「………?」
『あっ、ありがとう!』
きっと、今もの凄く顔が赤い気がする。
やってしまった。
間接キス。
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Eva - 続きが気になります!楽しみに待ってます! (2019年10月7日 0時) (レス) id: a1f2b3bb01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲那 | 作成日時:2019年9月7日 22時