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大人_Silk Road(3) ページ3

むすくれたまま彼の顔を見つめ

『次からかったらミルクティ禁止するからね』

彼はそれだけは勘弁してくれという顔をし
「わかったわかった」と私の頭を数回撫でると

「行くかー」と荷物を持った。

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彼の案内で車は山道を進んでいく

『本当にこっちであってるの?』

なんて質問を2.3回繰り返しながらもどんどん山奥へと入っていく。


少し開けたところで車を止めて
「ここから少し歩くけど大丈夫?」と言う彼に頷く。

今ここで初めて仕事着でよかったと心から思った。
あのとき着替えに帰ってたら確実にヒールで来てたはずだ。


真っ暗な山道は怖くて彼の手をしっかりと握る
「ビビりすぎだろ!」と笑う彼の笑顔に恐怖を紛らわせて貰いながらも薄目で足元を確認しながら歩く

しばらく歩いて…

「ついた!」その声に足元から前へ視線を移す


そこに広がっていたのは
それはそれは素晴らしい夜景だった。
人工的な光が一切無い山では星がとても綺麗で
それに負けず劣らずの街の光がキラキラ輝いていた。

予想していた以上の素晴らしい光景に唖然とする。

「この間撮影で山に入った時たまたま見つけて、夜来たら絶対綺麗だと思ったから一緒に見たくて連れてきた」

と、はにかむ彼に

感情が溢れ出して泣きそうになった顔で
『ありがとう』と精一杯の笑顔を返す。


「あんまりさ、買い物とか旅行とか恋人らしいデートとか連れて行けなくてごめん。ツアーに回ってたりで数ヶ月会えない時もあるけど待ってくれてるAがいるから頑張れるってのもあって感謝してる」

その言葉を聞きながら
会えないだけで何を不安に思っていたんだろうと心が軽くなるのを感じた。


『確かに寂しいことはあるけど、私は頑張ってるシルクくんが好きだよ』

そう言い、やっぱりいつもより大人びた表情のシルクくんの横顔を見ながら幸せを噛み締めた。


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短編のはずが長くなってしまいました。
最後までお読み頂いた皆さまありがとうございます。

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めぐ - この短編集面白い!好きかも! 今度リクエストしてもいいですか?あと良かったら、私の小説も見にきてくださいね! (2019年5月10日 21時) (レス) id: f0e8bb052e (このIDを非表示/違反報告)
さむげたん(プロフ) - かなとさん» 失礼いたしました。ご忠告ありがとうございます。 (2019年4月23日 18時) (レス) id: 385f632e86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さむげたん | 作成日時:2019年4月23日 12時

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