ふくろう。 ページ12
次の日、練習試合が終わり皆が晩御飯へと散らばる中、私は大きな図体をした人に「ヘイヘーイ幼馴染ガール！」と元気いっぱいの声で呼び止められた。色素の薄い白銀っぽい髪を逆立てた、とにかく声の圧が凄い人。
この人は去年からもちろん知っている。IHの時も試合が近くてなんかうるさかった記憶がある。梟谷の主将____尾白先輩と同じく全国五本の指に入るスパイカー、木兎光太郎……
「キミ稲荷崎のマネなんでしょー！？俺とアランどっちのが凄い！？」
「へ……？」
すぐに質問の意図は理解できた。
尾白先輩と木兎さん、どちらの方がスパイカーとして優れているか。そう聞きたいのだろう。
「い、いやえっと……」
「ショージキ！ショージキなカンソーで！やっぱり俺の方がアランよりかっこいい！？」
「えっと、」
「ヘイヘイ正直に言いたまえ稲荷ガール！」
言う隙が与えられないのですが。
強豪の主将の、あまりの圧にひぇぇと尻込みしていると、彼とは対照的に「木兎さん」という涼しい声が飛んできた。黒髪の、少しくせっ毛っぽくて目がきりりとした丁寧な口調の、梟谷副主将さん。確か彼とは同い年だった気がする……
「あんまり他校の女子に迷惑かけないで下さい。怯えちゃってるじゃないスか」
「なんだよただのコミュニケーションってやつだっつーの！な？」
「はぁ……」
「ごめんね。えっと、Aさん……だっけ？」
「あ、うん。赤葦くん、だよね」
「うん。うちの主将がごめん、気にしないで」
別に気にしてはいないのだが、どうやら赤葦くんに気を使われているらしい。なんだか彼のその申し訳なさそうな様子だけで、彼が2年でありながら強豪梟谷学園の副主将を務めている理由がわかった気がする。この子、苦労人タイプだ……
「別にぜんぜん大丈夫だよ。木兎さんと尾白先輩、どっちの方が凄いか、ですよね？」
「そーそー！間近で見た感想は？」
木兎さんがまたずいっと前に出てきて目を輝かせた。
「パワーはほぼ互角、でも決定率や打ち分けは木兎さんの方が上だと思います」
「マジでーっ！？ってことはやっぱり俺さいきょ」
「でも尾白先輩の方がメンタルとプレーの安定感、オールラウンドに優れています。サーブの安定感も尾白先輩が上。総合的に見るとやっぱりほぼ互角かなと……あれ？」
私がメンタルのことを言い出すと木兎さんは急にしょげてしゃがみ込み始めた。
「こころよわいっていわれた……」
そんなことは言ってねえ
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亜莉沙(プロフ) - すごい続きが気になる終わり方...！ (2020年12月21日 15時) (
レス) id: 363b9c8c34 (このIDを非表示/違反報告)
みやすなすー - 続き見たかったよぅっ…！ (2020年6月30日 18時) (レス) id: 22d4d41058 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず。(プロフ) - 子さんの書く夢主ちゃんと双子の掛け合いが可愛らしくて大好きです！更新楽しみにしています！お身体に気をつけてください！ (2020年4月20日 3時) (レス) id: 6fdce1ba75 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん(プロフ) - 大好き過ぎて更新楽しみにしてます！笑 (2020年3月21日 0時) (レス) id: 0a5ad8d0ef (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 更新お疲れ様です！私も見る専です！笑 (2020年3月20日 16時) (レス) id: 94878ef260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：子
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8ef4f72c271/
作成日時：2020年3月15日 0時
